パパがタッキーでママが深田恭子。
まだ子供でいたいような二人がいきなり親になり、
しかしその子はガンにより入退院を繰り返す。
ママはさすがにお母さん。
子供第一ということがすぐに結びつきますが
お父さんというのは逃げるのですね。
お母さんはお腹に子供がいるときからママですが
父親って生まれてきた子供に親というものを教えてもらうというけれど
本当にその通りの描き方でした。
しかし、「頑張れ」という重い言葉を躊躇すると言うパパ。
わかる・・。辛い闘病を見ていたらいえなくなるという。
このパパを支えるのがさらにそのパパ@夏八木勲。
要所要所で光るのですね。
いいおじいちゃんでした。
何度も再発を繰り返し、
「骨髄」に転移したら覚悟するように言われていたパパ。
このことだけはママにも言わず、一人で受け止めていたのでした。
そして来て欲しくないその日が来てしまいました。
骨髄に転移というのが見ていても恐くなるくらいの痛む様子です。
モルヒネなど効かないのでしょうか。
骨髄に転移するということは体中に血液を通してがん細胞をばら撒かれ
るということなんですね。
最後は肺への転移による呼吸困難。
見ていて辛くて痛くてどうしようもなかった。号泣でした。
昆虫学者になる夢を持っていたナオヤくん。
昆虫はラテン語名が正式なのですね。
お父さんはナオヤ君の夏休みの約束を敢行することにします。
体力もなく、時間も残されてないナオヤ君と一緒に
昆虫採集に山へと向かいます。
背中に赤ちゃんを載せるおんぶのイス一式を背負っていくパパ。
お父さんの背中でアゲハチョウの羽化するのを見ました。
それは命の誕生の瞬間で昆虫苦手な私にも感動を呼びました。
こんな体力もないナオヤをつれてきたことで
子供なりにもわかっていたのね。
「お父さん、僕もうだめなの?」
パパは辛い告知をしました。
生まれ変わってまた、パパとママのもとにやってくるというナオヤ君。
「ナオ。もっと生きたいんだ」・・号泣


パパもトイレだと川まで走って号泣。
この晩は山にキャンプして一泊したのですね。
パパにもいい思い出ができたようです。
そしてシーンは変わり、学校に弟のリョウヤくんと登校。
二人揃って学校に行くのは珍しかったようで
ナレーションでも「最初で最後の登校」と言ってました。
その時に昆虫図鑑を弟ちゃんにあげていたんですね。
お別れの日も最後まで「頑張れ」と自分を励ましていたナオ君。
夢の境で蝶を呼び、最後までパパを待っていました。
それから時間が経ち、残された家族はナオヤ君の残した言葉を
知ることになります。
それは図鑑に書いていたのでした。
お母さんはうっかりが多い。
いきなり人を怒らない。
お父さんはたばこをやめること。
お母さんにウソつかないこと。
勇気が大事。
勇気があればなんだってできる。
頑張れば幸せになれるよ。
今、命があるだけで感謝です。
またきっとこの優しい両親のもとに生まれ変わってきてね。
ママの深田さんがふわふわしたかわいさで
どうしても「母親」に見えないのが難点。
タッキーはさすがの演技力で、まだ子供でいたい父親から
ホンモノの父親になるという成長の軌跡が見えました。
子役の男の子がとにかくすばらしい演技力で
全てを奪っていった気がします。