09/17/2008 NHKプロフェッショナル (大腸内視鏡医 工藤進英)
内視鏡の道を切り開いたパイオニアです。工藤進英医師、61歳の仕事の流儀。
「神の目をもつ男」
秋田の大館を訪ねた工藤医師。検査着に着替えるのが大変だと言っています。
専門は大腸がん。年間4万人が命を落とす。
内視鏡と呼ばれる細いスコープを操り病変を見つけ出して切除する。
日本の内視鏡治療のパイオニア。
ガンの進行度を見極め最善の治療法を選び出す。
命を救うだけが医者じゃない。患者の人生を守ってこそ医者。
工藤は日本の大腸内視鏡治療を切り開いた一人。
30年で13万件というのは世界でもトップクラス。
患者さんは先生にはいつまでも元気でいてほしいと言っています。
20代。不治の病を治したいと出来て間もない大腸内視鏡にとびこんだ。
「はみ出しモノ」と言われた。不安だったという。
そして初めて証明した未知のガンに医療界をあっと言わせた。
「はみだし者が道を開く」
昭和大学横浜市北部病院・消化器センター長部長
工藤はこの副病院長をつとめながらセンター長として現場に立つ。
この日は治療方針を決めるカンファレンス。
率いる医師は30人。外科と内科の垣根はなく合同で治療にあたる。
専門は大腸がん。命に関わる病気だが早期発見すればほぼ100%完治できる。
早くみつけできるかぎり患者の負担の少ない治療を行うことが工藤の方針だ。
お腹を開かずに済む腹腔鏡を主張。
「患者の痛みは自分の痛み」
患者さんを一番いい方法でみてあげるのが医者の鉄則。
工藤の凄さはガンを見つけ出す並外れた技術があること。
健診でガンを疑われた人や、他の病院で対処できない患者が集まる。
工藤の武器は大腸内視鏡。先端に装着された特殊なカメラ。直径1・5センチ。
手元のコントローラーで操作する。
長さ1・5メートルの入り組んだ腸の中を調べながら進むが。通常20分かかるものを
工藤は5分でやってのける。
その技を学ぼうと海外からも医師が研修に訪れている。
ポリープが見つかった患者さんですが、これが将来ガンになるかどうかは多くは組織を削り
あとで診断するが工藤の場合はこの場で染色し判断してしまう。
工藤が見分け方を編み出したがその方法が現在、世界に広がっているという。
生理食塩水を注入し、細いワイヤーで巻き取り高周波電流で焼ききった。
今や世界的その名を知られる工藤は、大学病院だけじゃなく全国各地の病院を回っている。
地方を回っての診療を20年続けている。
地道な検査の積み重ねこそ人の命を救う。
「続けることが救うこと」
大学病院に近いマンションで家族と暮らし、たまの休みは買いためた本を読む。
自分の信念を貫く人が好きだという。
現在61歳。現場に立つことにこだわり続けている。
7月。難しい患者が訪れた。
腫瘍の形が特殊なため内視鏡の切除は難しいといわれていた。
腫瘍にたどり着いた。生理食塩水を注入。患部を盛り上げたが面積が広く切除しにくい。
通常なら外科手術に切り替える症例だ。
だが工藤は内視鏡でできると踏んだ。医師として貫き続けた流儀。
「命を救うだけじゃない。その後の人生も救う」
患者の人生はガン治療後も続く。
できるだけ体の負担を減らすことがその後の生活を守ることにつながる。
もう一度生理食塩水注入。
高周波電流を流し、切除。見事に切り取った。
「先生じゃないとできないといわれてきた」と患者さんが言ってました。
「スタジオin」
一日多いとき25人ぐらいの検査をする。半日で25人だそうです。
痛そうというイメージがあるが?(住吉さん
基本的に大腸には知覚神経がないから痛みは感じないが
過度に腸管を伸ばしたりひねれば痛みがでますけどほぼ痛くない。
研修用に模型を持参してくれました。内視鏡を見せてくれました。
360度車のハンドルみたいに自在に操るのが手元のコントローラー。
先端のカメラには明かりがついています。空気を出したり入れたりするのも検査に必要。
S状結腸の辺りが難しいそうです。空気をいれてまっすぐにすることで患者も苦しまないとか。
カメラは100倍のズームがついている。病変を見分ける。
このズームによって診断が出来やすく、内視鏡か外科手術香の判断もできる。
検査の合間の短い時間に昼食。移動のタクシーで食べたり、いつも慌しい。
工藤は秋田出身。開業医似生まれ自分も人を助けたいと思った。
新潟大医学部を卒業。消化器外科を選んだ。
すぐにガン医療の厳しい現実の直面。30年以上前は精度が低く発見の遅れから多くの患者が
命を落としていった。無力感。
医師となって半年。研修先で聞いた話。これからは大腸がんが増えていく。
そのとき必要なのは正確な診断ができる内視鏡だと。
しかし大腸内視鏡検査は
「お産よりくるしい」と言われていた。
腸の壁を破る危険もあると。一日に一人がやっと。この技術が進めば多くの患者を救うことができる。
内科担当の工藤がやらせてくれと頼み、昼休みに内視鏡の検査に取り組んだ。
休みを返上し、他の病院にも出向いた。うまくなりたかった。
少しずつ早期がんを発見し、治療に結びつくケースもでてきた。
しかし受診者は増えない。ある日、上司から言われる。
「内視鏡にのめりこみすぎだ」
本当にこんなことをしていいのかと悩む日が続いた。
しかし学会でであった医者は
「やりたいことをやっている君は幸せだ」と言ってくれた。
自分がやっていることには意味があると思った。
患者の負担が減るように痛みの少ない独自の挿入法を考えた。
そしてガンをその場で診断するためにメーカーと共同で100倍まで拡大できる内視鏡を作った。
進行の早い陥凹型ガンを発見し世界をあっといわせた。
今、大腸内視鏡は広く世界に普及。
はみ出しと言われた医師はエキスパートとして最先端を走っている。
再びスタジオ
若いときに外科医でありながら内科医が行う内視鏡に取り組んだときは迷いがあったと思う。
どんな思いで内視鏡に取り組まれたのか?
当時、早期ガンはほとんど見つからなかった。
内科が診断し、外科が手術という体制。
内科も上手くないとガンが見つからない。早期診断、早期治療を自分で行おうと思った。
長い間、大腸がんや胃がんをオペしてきてその技術を捨てることになる。勇気が要った。
でも学会の後で高名な医師と飲んでてつい愚痴を言う工藤先生に
「やりたいことがあってもできずに当面の仕事に没頭しなければならない医者は大勢いる。
やりたいと思ってやっている工藤先生は幸せだと思う」といってくれた。
それで吹っ切れた。
医者の診断は患者の人生を変えるし命まで左右するが恐さはないか?(茂木さん
恐さよりも何か落とし穴がないかといつも考えてしまう。
工藤先生が判断することで大事にしていることは?(茂木さん
もしも患者が自分の家族だったらとどうするかを想定する。
自分の全知全能を介して治療にあたる。
「人生を背負う決断」
8月半ば。外来の日。
千葉からやってきた患者さん。村川さん。
大きな腫瘍で下に食い込んでいるという。2つの病院を回ると直腸全摘出し人工肛門になるという。
そうなると排泄のコントロールが必要になり、特別な処理が必要になる。一縷の望みをかけてきた。
最善の方法を考えると工藤先生は応えていました。
村川さんのガンは判断の難しいものだった。
精度の高い診断をくだせれば手立てがあるかもしれないと判断。
上手く行けば内視鏡でとれるかもしれない。
医師となって35年間。大腸がんと取り組み続けてきた。13万件の検査が今の工藤を支える。
医者の仕事は命を救うことだけじゃなくその後の人生を守ることも大切な役目。
村川さんの検査。
がんの広がりの見極めは表面に出ている腫瘍の形で識別。
形が崩れてなく、周りとの境界が曖昧でなければガンは周囲に広がっていないと判断できる。
そして、村川さんのガンは境界もはっきりしていて周りにも広がっていないと判断。
問題は深さ。思ったよりも深い。転移の可能性がある。ガンは内視鏡ではとりきれないと判断。
思ったよりも深くリンパ節転移の可能性もある。広範囲と見れば開腹しかない。
だが小さく穴をあけて腹腔鏡の切除もできる。転移の範囲をどこまで正確にみきわめられるか。
「命の重さ 人生の重さ」
新たな検査では転移の可能性は少なかった。人工肛門と言われた村川さんですが、腹腔鏡で
手術を出来ると判断。村川さんはありがたいと喜んでいました。
プロフェッショナルとは?
自分の経験と自分の知識をそれから技術を総動員して
結果について責任を負える人間。
**********************
内視鏡というもの、一度も経験ないですが、恐そうですね・・・ブルブルです・・。
痛くないとは言ってましたけど・・・
この大腸内視鏡という分野の発展で早期発見、治療ができるようになったのは
工藤医師の開拓精神によるもの。感謝している患者さんは大勢いらっしゃいます。
大腸の中を映しているので医師ならかぶりつきでご覧になったのではないでしょうか。
素人の私なんかはちょっと目をそらしたい映像の連続で困りました^^;
でももしも大腸がんと診断されたとき、頼りになる医師を知っているというのは心強いですね。
これからも患者さんが殺到しそうな気がして、先生には本当にいつまでもお元気で
現役でいてほしいと思いました。
ドラマなんかでも最善の治療をし、命を救ったらその後は・・野となれ・・という状態。
でもその後を考えることこそ大事だというストーリー展開でした。
現実の話、工藤先生はいつも、
「患者が家族だったら」と想定して最善の治療を心がけるということに感銘をうけました。
最後に登場した人工肛門になるかもしれないといわれた患者さん。
3度目の検査で腸を残せるかもしれないと聞き、本当に嬉しそうでした。
命が助かっても生活の質が落ちては生き残っても・・とつい思ってしまうものです。
工藤先生に診てもらえて本当に良かったですね。
次は食の秋スペシャルだそうです。
秋田の大館を訪ねた工藤医師。検査着に着替えるのが大変だと言っています。
専門は大腸がん。年間4万人が命を落とす。
内視鏡と呼ばれる細いスコープを操り病変を見つけ出して切除する。
日本の内視鏡治療のパイオニア。
ガンの進行度を見極め最善の治療法を選び出す。
命を救うだけが医者じゃない。患者の人生を守ってこそ医者。
工藤は日本の大腸内視鏡治療を切り開いた一人。
30年で13万件というのは世界でもトップクラス。
患者さんは先生にはいつまでも元気でいてほしいと言っています。
20代。不治の病を治したいと出来て間もない大腸内視鏡にとびこんだ。
「はみ出しモノ」と言われた。不安だったという。
そして初めて証明した未知のガンに医療界をあっと言わせた。
「はみだし者が道を開く」
昭和大学横浜市北部病院・消化器センター長部長
工藤はこの副病院長をつとめながらセンター長として現場に立つ。
この日は治療方針を決めるカンファレンス。
率いる医師は30人。外科と内科の垣根はなく合同で治療にあたる。
専門は大腸がん。命に関わる病気だが早期発見すればほぼ100%完治できる。
早くみつけできるかぎり患者の負担の少ない治療を行うことが工藤の方針だ。
お腹を開かずに済む腹腔鏡を主張。
「患者の痛みは自分の痛み」
患者さんを一番いい方法でみてあげるのが医者の鉄則。
工藤の凄さはガンを見つけ出す並外れた技術があること。
健診でガンを疑われた人や、他の病院で対処できない患者が集まる。
工藤の武器は大腸内視鏡。先端に装着された特殊なカメラ。直径1・5センチ。
手元のコントローラーで操作する。
長さ1・5メートルの入り組んだ腸の中を調べながら進むが。通常20分かかるものを
工藤は5分でやってのける。
その技を学ぼうと海外からも医師が研修に訪れている。
ポリープが見つかった患者さんですが、これが将来ガンになるかどうかは多くは組織を削り
あとで診断するが工藤の場合はこの場で染色し判断してしまう。
工藤が見分け方を編み出したがその方法が現在、世界に広がっているという。
生理食塩水を注入し、細いワイヤーで巻き取り高周波電流で焼ききった。
今や世界的その名を知られる工藤は、大学病院だけじゃなく全国各地の病院を回っている。
地方を回っての診療を20年続けている。
地道な検査の積み重ねこそ人の命を救う。
「続けることが救うこと」
大学病院に近いマンションで家族と暮らし、たまの休みは買いためた本を読む。
自分の信念を貫く人が好きだという。
現在61歳。現場に立つことにこだわり続けている。
7月。難しい患者が訪れた。
腫瘍の形が特殊なため内視鏡の切除は難しいといわれていた。
腫瘍にたどり着いた。生理食塩水を注入。患部を盛り上げたが面積が広く切除しにくい。
通常なら外科手術に切り替える症例だ。
だが工藤は内視鏡でできると踏んだ。医師として貫き続けた流儀。
「命を救うだけじゃない。その後の人生も救う」
患者の人生はガン治療後も続く。
できるだけ体の負担を減らすことがその後の生活を守ることにつながる。
もう一度生理食塩水注入。
高周波電流を流し、切除。見事に切り取った。
「先生じゃないとできないといわれてきた」と患者さんが言ってました。
「スタジオin」
一日多いとき25人ぐらいの検査をする。半日で25人だそうです。
痛そうというイメージがあるが?(住吉さん
基本的に大腸には知覚神経がないから痛みは感じないが
過度に腸管を伸ばしたりひねれば痛みがでますけどほぼ痛くない。
研修用に模型を持参してくれました。内視鏡を見せてくれました。
360度車のハンドルみたいに自在に操るのが手元のコントローラー。
先端のカメラには明かりがついています。空気を出したり入れたりするのも検査に必要。
S状結腸の辺りが難しいそうです。空気をいれてまっすぐにすることで患者も苦しまないとか。
カメラは100倍のズームがついている。病変を見分ける。
このズームによって診断が出来やすく、内視鏡か外科手術香の判断もできる。
検査の合間の短い時間に昼食。移動のタクシーで食べたり、いつも慌しい。
工藤は秋田出身。開業医似生まれ自分も人を助けたいと思った。
新潟大医学部を卒業。消化器外科を選んだ。
すぐにガン医療の厳しい現実の直面。30年以上前は精度が低く発見の遅れから多くの患者が
命を落としていった。無力感。
医師となって半年。研修先で聞いた話。これからは大腸がんが増えていく。
そのとき必要なのは正確な診断ができる内視鏡だと。
しかし大腸内視鏡検査は
「お産よりくるしい」と言われていた。
腸の壁を破る危険もあると。一日に一人がやっと。この技術が進めば多くの患者を救うことができる。
内科担当の工藤がやらせてくれと頼み、昼休みに内視鏡の検査に取り組んだ。
休みを返上し、他の病院にも出向いた。うまくなりたかった。
少しずつ早期がんを発見し、治療に結びつくケースもでてきた。
しかし受診者は増えない。ある日、上司から言われる。
「内視鏡にのめりこみすぎだ」
本当にこんなことをしていいのかと悩む日が続いた。
しかし学会でであった医者は
「やりたいことをやっている君は幸せだ」と言ってくれた。
自分がやっていることには意味があると思った。
患者の負担が減るように痛みの少ない独自の挿入法を考えた。
そしてガンをその場で診断するためにメーカーと共同で100倍まで拡大できる内視鏡を作った。
進行の早い陥凹型ガンを発見し世界をあっといわせた。
今、大腸内視鏡は広く世界に普及。
はみ出しと言われた医師はエキスパートとして最先端を走っている。
再びスタジオ
若いときに外科医でありながら内科医が行う内視鏡に取り組んだときは迷いがあったと思う。
どんな思いで内視鏡に取り組まれたのか?
当時、早期ガンはほとんど見つからなかった。
内科が診断し、外科が手術という体制。
内科も上手くないとガンが見つからない。早期診断、早期治療を自分で行おうと思った。
長い間、大腸がんや胃がんをオペしてきてその技術を捨てることになる。勇気が要った。
でも学会の後で高名な医師と飲んでてつい愚痴を言う工藤先生に
「やりたいことがあってもできずに当面の仕事に没頭しなければならない医者は大勢いる。
やりたいと思ってやっている工藤先生は幸せだと思う」といってくれた。
それで吹っ切れた。
医者の診断は患者の人生を変えるし命まで左右するが恐さはないか?(茂木さん
恐さよりも何か落とし穴がないかといつも考えてしまう。
工藤先生が判断することで大事にしていることは?(茂木さん
もしも患者が自分の家族だったらとどうするかを想定する。
自分の全知全能を介して治療にあたる。
「人生を背負う決断」
8月半ば。外来の日。
千葉からやってきた患者さん。村川さん。
大きな腫瘍で下に食い込んでいるという。2つの病院を回ると直腸全摘出し人工肛門になるという。
そうなると排泄のコントロールが必要になり、特別な処理が必要になる。一縷の望みをかけてきた。
最善の方法を考えると工藤先生は応えていました。
村川さんのガンは判断の難しいものだった。
精度の高い診断をくだせれば手立てがあるかもしれないと判断。
上手く行けば内視鏡でとれるかもしれない。
医師となって35年間。大腸がんと取り組み続けてきた。13万件の検査が今の工藤を支える。
医者の仕事は命を救うことだけじゃなくその後の人生を守ることも大切な役目。
村川さんの検査。
がんの広がりの見極めは表面に出ている腫瘍の形で識別。
形が崩れてなく、周りとの境界が曖昧でなければガンは周囲に広がっていないと判断できる。
そして、村川さんのガンは境界もはっきりしていて周りにも広がっていないと判断。
問題は深さ。思ったよりも深い。転移の可能性がある。ガンは内視鏡ではとりきれないと判断。
思ったよりも深くリンパ節転移の可能性もある。広範囲と見れば開腹しかない。
だが小さく穴をあけて腹腔鏡の切除もできる。転移の範囲をどこまで正確にみきわめられるか。
「命の重さ 人生の重さ」
新たな検査では転移の可能性は少なかった。人工肛門と言われた村川さんですが、腹腔鏡で
手術を出来ると判断。村川さんはありがたいと喜んでいました。
プロフェッショナルとは?
自分の経験と自分の知識をそれから技術を総動員して
結果について責任を負える人間。
**********************
内視鏡というもの、一度も経験ないですが、恐そうですね・・・ブルブルです・・。
痛くないとは言ってましたけど・・・
この大腸内視鏡という分野の発展で早期発見、治療ができるようになったのは
工藤医師の開拓精神によるもの。感謝している患者さんは大勢いらっしゃいます。
大腸の中を映しているので医師ならかぶりつきでご覧になったのではないでしょうか。
素人の私なんかはちょっと目をそらしたい映像の連続で困りました^^;
でももしも大腸がんと診断されたとき、頼りになる医師を知っているというのは心強いですね。
これからも患者さんが殺到しそうな気がして、先生には本当にいつまでもお元気で
現役でいてほしいと思いました。
ドラマなんかでも最善の治療をし、命を救ったらその後は・・野となれ・・という状態。
でもその後を考えることこそ大事だというストーリー展開でした。
現実の話、工藤先生はいつも、
「患者が家族だったら」と想定して最善の治療を心がけるということに感銘をうけました。
最後に登場した人工肛門になるかもしれないといわれた患者さん。
3度目の検査で腸を残せるかもしれないと聞き、本当に嬉しそうでした。
命が助かっても生活の質が落ちては生き残っても・・とつい思ってしまうものです。
工藤先生に診てもらえて本当に良かったですね。
次は食の秋スペシャルだそうです。
09/17/2008 リアル・クローズ
つまらない服を着ているとつまらない人生になる。格言ですね!!
越前屋百貨店の7階。リビングふとん売り場の絹恵(香里奈)は、眼鏡に履きふるしたローファーといつもの冴えない格好で売り場に向かった。仕事は人一倍熱心。
「ふとんを愛しています」と言ってはばからない熱意でトップセールスの成績だ。
ある日、7階の商品リストを届けるよう言われた場所へ行くと、高価な調度品の中に完璧なファッションの女が立っていた。呆気に取られつつ資料を渡し去ろうとする絹恵に、その女は「つまらないものを着ていると、つまらない一生になるわよ」と嫌な一言。
女性販売員たちのあこがれ3階婦人服売り場が、優秀な人材を集めて大幅リニューアルすることになった。同期の奈津子(芦名星)は「ダメもとで『3階』」を希望する」というが、絹恵は相変わらずふとん売り場を志望。が、辞令が下ったのは絹恵だった。3階のセレクトショップ『ザ・スペース』への異動。
絹恵は「ふとんが服に変わるだけ…」とぶつぶつつぶやきながら初出勤する。
流行めまぐるしいファッション業界。時代は消費低迷の真っ只中にあり、越前屋百貨店もライバル百貨店にトップを奪われ苦戦していた。そこへ、一人の女性が現れる。
神保美姫(黒木瞳)。
百貨店激戦区の銀座でトップを目指すべく迎えられた、ファッション界伝説の人物。絹恵を苛立たせたあの人だ。「婦人服で勝つことが業界で勝つことです。越前屋の婦人服売り場を、全く新しい誰も見たことのないような売り場にします」と美姫は一堂に宣言。販売員たちに走る緊張。洋服について右も左も分からない絹恵は途方に暮れるばかり。お客様が口にするファッション用語一つ理解できない、だから売れない。「服なんて、表皮一枚のことだろ、脱いじゃえばおんなじ!」と達也は励ますが、初めて売った洋服は似合っていないものを勧めたため返品になる始末。そんな絹恵に凌(加藤夏希)は厳しい表情で「販売のプロとして口先だけのセールスはやめてほしい、洋服をなめないでください」と言い放つ。
閉店後、ボディにコーディネートしようと悪戦苦闘する絹恵に、チーフの陽子(真野裕子)は「イメージできなかったら自分で着てみたら?」とアドバイスする。次々と試着し、最後に絹恵があるドレスに袖を通した時、居合わせたトップバイヤーの田淵優作(山本太郎)に「頼むから早く脱いでくれ」と一喝されてしまう。優作の背後には美姫の姿も。実はそのドレスは、美姫が難しい交渉で勝ち取った、ミラノの老舗ブランド『ロカテッリ』による世界に一つだけのドレスだった。「彼女は自分を知らない」「おサルさん」と美姫に言われた絹恵は、内面のことまで言われたくないと反発。しかし美姫の答えは「中身が見た目ににじみ出るのよ」だった。
帰宅中、街で女性たちの様々なファッションに目が吸い寄せられる絹恵。「ダサくて、あか抜けなくて…」と遠目に見ていた姿が近づくと、それはショーウィンドウに映った絹恵自身。がく然とした絹恵は、陽子に頭を下げてメイクからファッションまで教えを請う。休みの日も街でチェックをしていると、優作に偶然出会いブランドショップの敵状視察に連れて行かれる。夫婦を装い商品を見定めていくうち、絹恵はアンティークのコサージュに目を留めた。日本有数のハンドメイドブランド『飛猫舎』の一点もの。美姫も契約交渉しているが、断られ続けていることを優作に聞かされる。
一生懸命さが実り、絹恵は心の底からお勧めできる洋服を売れるまでに成長した。さらには、美姫が作ったVIP専用のフィッティングルーム『ペシュ・ミニョン』で美姫のアシスタントをすることに。そこで絹恵は、二人のVIP客を満足させ、たった4時間で一千万円を売り上げる美姫の凄さを目の当たりにする。夜はパーティー、その後は宴席で巨額の契約交渉。寸暇もない美姫に付き添った絹恵は、帰宅のハイヤーの中で疲れきった美姫の「…私は魔法使いなの…」というつぶやきを聞く。
お得意様を集めての越前屋コレクションの期日も迫り、優作は『飛猫舎』に再度の交渉を挑んでいた。しかし飛猫舎デザイナーの日比谷(伊藤裕子)は頷かない。優作がここまでこだわるには理由があった、美姫が勝ち取った『ロカテッリ』のあのドレスに合わせたい一心だ。一方、忙しく働く絹恵に、恋人・山内達也(高岡蒼甫)から実家の父親が倒れたから来てくれないかと知らせが入る。急げば達也の実家の甲府に向かう最終特急に間に合う。しかし絹恵はパーティー会場から出てくる美姫を待っているところだった。迷ったあげく駆け出す絹恵。
仕事を放り出した絹恵は美姫に見放された。「薄皮一枚、着飾ってみても、結局中身はおサルさんのままね」。そのまま美姫はコレクションに招くロカッテリ本人を迎えにミラノに発つ。落ち込む絹恵に優作は、絹恵に白羽の矢を立て大抜擢したのは美姫であったことを教えた。いろいろな気持ちが交錯したのち、意を決する絹恵。向かったのは外されたはずの越前屋コレクションの準備が進むバックステージ。どうしても『ロカテッリ』のドレスに『飛猫舎』のコサージュを合わせたい…。絹恵は優作にデザイナーの日比谷を無理に連れてきてもらい、次々とボディにコーディネートを施して日比谷に見せた。ドレスとアクセサリーの心がこもったコーディネートだ。美姫不在中の絹恵の独断行動にスタッフ一堂はざわめく。日比谷の答えは…。そしてコレクション当日、帰国した美姫に絹恵はある事を告げる…。
販売の世界でも売り場によってこうも違うということが分かる女性たちの「見た目」でした。
人は見た目が9割と、流行ってましたが今や、見た目が100%の時代。
自分をどう見せようと演出するかが結局は人生を左右するもの。
リビング売り場というと綺麗に聞こえるけど要するにふとん売り場という、身もフタもない売り場。
濃縁のメガネにペッタンコのローファー。髪も無造作に結んだいかにもださそうな販売員の
絹恵@香里奈が洋服売り場に異動となりました。
売り物がふとんから洋服に。
おしゃれな場所に垢抜けない雰囲気の絹恵はまさに場違いです。
しかし数々の失敗を繰り返しながら変化していく絹恵。
ダサい絹恵も販売業につかることで、少しずつファッションの世界に入っていきます。
すっかりおしゃれになりモデルのような歩き方までしている絹恵でした。
そして美姫のアシスタントに抜擢。
抜擢されたのは以前、リビング売り場のリストを届けたときの印象が良かったらしい。
ファイルされたリストを手渡したとき、美姫@黒木瞳は全身をさらっと見て「けっこう」とつまらなそうな
顔をしていましたが、絹恵がひとこと「主力商品の詳細を後ろに添付しました。」と声をかけます。
分からないことがあれば何でも聞いてくださいという絹恵に振り返った美姫はにっこり笑って
「けっこう」と少し前とはニュアンスが違う顔でした。これが後にわかるのですが絹恵のアピールを
うけとった瞬間だったようです。
「つまらないものを着ていると、つまらない一生になるわよ」と嫌味な言い方をされてましたけど。
ここは銀座三越がモデルのデパートでしたが、アパレル部門は売り上げの半分を占める主力商品。
それが松越(松屋がモデル?)に売り上げ首位を奪われ、美姫が海外から呼び戻されたという事情が
あったようです。
この美姫の手腕がまたかっこよくてVIP専用のフィッティングルーム『ペシュ・ミニョン』でハイレベルの顧
客を相手に売りつけるあれは見事でしたねえ。
売り場面積をワンフロアーとり、たった一人の富裕層の顧客を相手に売るいわゆるサロン販売。
お客の花の好みも飲み物も熟知し、どんな話題にも合わせられる教養を持ち、そして売り上げる。
また買っていく客が洋服が豪華であれば金に糸目をつけないから、お互いの選択眼がものをいう世界。
4時間で1000万を売り上げるという凄さでした。
ドバイに転勤という会社重役の客には「洋服の力を利用するといいわ」という売り方。うまいですねえ~。
もう一人バイヤーの田淵@山本太郎が美姫のよきパートナーとして出演。
洋服の世界を何も知らない絹恵が試着した赤いドレスは高名なデザイナーの1点もの。
大事なドレスを絹恵に試着されたという最悪な出会いでしたが、街で偶然出会い、
市場調査となりました。その時に飛猫舎のアクセサリーの魅力に心奪われますが、ハンドメイドの
このアクセサリーの作者はデパートとの取引を断り続けているというのでした。残念そうな顔の田淵。
美姫のアシスタントとしてVIP専用ルームで修行の絹恵。
ほぼ秘書のように美姫にはりついて勉強の日々ですが、忙しさの中にも仕事のおもしろさがわかって
くる絹恵でした。
接待の席でも見事に売り、高額契約をとりつけてましたが、「キャサリン」もなかなか面白かった。
ストッキング会社との契約だったようで、足を出し、女装した田淵@キャサリンの踊りが受けた^^
こうして忙しい絹恵ですが、恋人、山内達也@高岡蒼甫の父親が倒れたと連絡が入ってしまいます。
美姫を待ってる大事な時間でしたが、今走れば甲府行きの特急に間に合う。
その時、パーティに出席している美姫に何も連絡をせずに(?)
甲府に向かってしまいました。
山内の父親は間に合わなかったという。そのことで後に山内は家業を継ぐ決心をし、絹恵にも
一緒に行ってほしいとプロポーズ。激しく迷う絹恵でした。
実はこの甲府に無断で行ったことで仕事を放り出したとさじを投げられてしまった絹恵です。
まもなく、越前屋のコレクションが近付き、美姫はデザイナーを迎えにミラノに行ってしまう。
本当なら絹恵もミラノに一緒に行ってたはずなのに・・。
見放され取り残された絹恵に、実はリビングからアパレルへ異動させ抜擢したのはほかならぬ美姫だ
ということを教えてくれたのが田淵。
あの主力商品のリストに一つ一つ丁寧な商品説明が添付されていたことが好感だったという。
ファンション知識などいつでも覚えていけるが、商品を愛し、お客を愛せる稀有な力を持っていると
評価されたからなのでした。
これを聞いて、絹恵はなんとしてもコレクションに飛猫舎のアクセサリーをつけたいと思う。
交渉に行っている田淵に電話して、作者をつれてきてもらうのでした。
彼女が取引を断り続けている理由が、大事なアクセサリーを買ってくれた人がタンスのこやしにして
大事に使ってくれないからということでした。
ボディーにコレクションの洋服を着せ、ひとつひとつ、丁寧に飛猫舎のアクセサリーをコーディネートして
いく絹恵。最後の赤いドレスは以前、絹恵が試着して怒られた主力のドレス。
赤く染めた葉をぶどうの形状にしたようなアクセサリーでしたが、ピタリとはまりました。
どうしてもこれを合わせたかったという絹恵。
買ってくれたお客様は大事にずっと丁寧に使うと断言している絹恵にとうとう飛猫舎のデザイナーも
OKを出してくれたのでした。
絹恵は山内にプロポーズを断ります。
仕事を干された今、何をしたいのかよくわかっている絹恵。
今、辞めて一緒に甲府に行くのは逃げだと思うというのでした。
そしていよいよコレクション。
すでにコーディネートも済ませて出張に出た美姫でしたが、最後の赤いドレスで、絹恵の選んだ
飛猫舎のアクセサリーをつけて登場していました。
これにより、絹恵は美姫に許されたということのようです。
5年後10年後あなたはどこで何をしていたいの?
いつか美姫が投げかけてくれた質問に答えた絹恵でした。
「自分の足で歩いて本当に自分に似合う服を見つけたい。
鏡に映る自分を好きになりたいから。」
「けっこう」
こうして絹恵はリアルな人生を始めるということで再び美姫のアシスタントに戻りました。
****************
リアルクローズとは、生活に根ざした日常でも着られる上質な服。
数千万でも500円のTシャツでも着る人の人生にフィットする服。
どんな自分になりたいかを演出し、引き出してくれるのが洋服の魅力。
私は魔法使いなのとつぶやいた美姫がいましたが、
自分の魅力を最大限に引き出してくれる洋服に出会えたら女性は至福の時ですよね。
以前、ファッション関係に裏方ですけど少しいたことがあって、コレクションやファッションショーなんかも
見にいってましたし華やかな世界の裏の事情もちょっとは知っていました。
女性にとってはすごくやりがいのあるおもしろい世界であることは間違いないですね。
あの頃はおしゃれな洋服を着ること自体が仕事の一部でもあったけれど
家に閉じこもる生活になるとぞんざいになり、楽なものになってしまうものです。
つまらない服を着ているとつまらない一生になるわよと言った美姫の言葉がちょっと突き刺さります。
そろそろ秋ものが出回り始めました。
デパートに行ってみたい心境ですね♪
「ふとんを愛しています」と言ってはばからない熱意でトップセールスの成績だ。
ある日、7階の商品リストを届けるよう言われた場所へ行くと、高価な調度品の中に完璧なファッションの女が立っていた。呆気に取られつつ資料を渡し去ろうとする絹恵に、その女は「つまらないものを着ていると、つまらない一生になるわよ」と嫌な一言。
女性販売員たちのあこがれ3階婦人服売り場が、優秀な人材を集めて大幅リニューアルすることになった。同期の奈津子(芦名星)は「ダメもとで『3階』」を希望する」というが、絹恵は相変わらずふとん売り場を志望。が、辞令が下ったのは絹恵だった。3階のセレクトショップ『ザ・スペース』への異動。
絹恵は「ふとんが服に変わるだけ…」とぶつぶつつぶやきながら初出勤する。
流行めまぐるしいファッション業界。時代は消費低迷の真っ只中にあり、越前屋百貨店もライバル百貨店にトップを奪われ苦戦していた。そこへ、一人の女性が現れる。
神保美姫(黒木瞳)。
百貨店激戦区の銀座でトップを目指すべく迎えられた、ファッション界伝説の人物。絹恵を苛立たせたあの人だ。「婦人服で勝つことが業界で勝つことです。越前屋の婦人服売り場を、全く新しい誰も見たことのないような売り場にします」と美姫は一堂に宣言。販売員たちに走る緊張。洋服について右も左も分からない絹恵は途方に暮れるばかり。お客様が口にするファッション用語一つ理解できない、だから売れない。「服なんて、表皮一枚のことだろ、脱いじゃえばおんなじ!」と達也は励ますが、初めて売った洋服は似合っていないものを勧めたため返品になる始末。そんな絹恵に凌(加藤夏希)は厳しい表情で「販売のプロとして口先だけのセールスはやめてほしい、洋服をなめないでください」と言い放つ。
閉店後、ボディにコーディネートしようと悪戦苦闘する絹恵に、チーフの陽子(真野裕子)は「イメージできなかったら自分で着てみたら?」とアドバイスする。次々と試着し、最後に絹恵があるドレスに袖を通した時、居合わせたトップバイヤーの田淵優作(山本太郎)に「頼むから早く脱いでくれ」と一喝されてしまう。優作の背後には美姫の姿も。実はそのドレスは、美姫が難しい交渉で勝ち取った、ミラノの老舗ブランド『ロカテッリ』による世界に一つだけのドレスだった。「彼女は自分を知らない」「おサルさん」と美姫に言われた絹恵は、内面のことまで言われたくないと反発。しかし美姫の答えは「中身が見た目ににじみ出るのよ」だった。
帰宅中、街で女性たちの様々なファッションに目が吸い寄せられる絹恵。「ダサくて、あか抜けなくて…」と遠目に見ていた姿が近づくと、それはショーウィンドウに映った絹恵自身。がく然とした絹恵は、陽子に頭を下げてメイクからファッションまで教えを請う。休みの日も街でチェックをしていると、優作に偶然出会いブランドショップの敵状視察に連れて行かれる。夫婦を装い商品を見定めていくうち、絹恵はアンティークのコサージュに目を留めた。日本有数のハンドメイドブランド『飛猫舎』の一点もの。美姫も契約交渉しているが、断られ続けていることを優作に聞かされる。
一生懸命さが実り、絹恵は心の底からお勧めできる洋服を売れるまでに成長した。さらには、美姫が作ったVIP専用のフィッティングルーム『ペシュ・ミニョン』で美姫のアシスタントをすることに。そこで絹恵は、二人のVIP客を満足させ、たった4時間で一千万円を売り上げる美姫の凄さを目の当たりにする。夜はパーティー、その後は宴席で巨額の契約交渉。寸暇もない美姫に付き添った絹恵は、帰宅のハイヤーの中で疲れきった美姫の「…私は魔法使いなの…」というつぶやきを聞く。
お得意様を集めての越前屋コレクションの期日も迫り、優作は『飛猫舎』に再度の交渉を挑んでいた。しかし飛猫舎デザイナーの日比谷(伊藤裕子)は頷かない。優作がここまでこだわるには理由があった、美姫が勝ち取った『ロカテッリ』のあのドレスに合わせたい一心だ。一方、忙しく働く絹恵に、恋人・山内達也(高岡蒼甫)から実家の父親が倒れたから来てくれないかと知らせが入る。急げば達也の実家の甲府に向かう最終特急に間に合う。しかし絹恵はパーティー会場から出てくる美姫を待っているところだった。迷ったあげく駆け出す絹恵。
仕事を放り出した絹恵は美姫に見放された。「薄皮一枚、着飾ってみても、結局中身はおサルさんのままね」。そのまま美姫はコレクションに招くロカッテリ本人を迎えにミラノに発つ。落ち込む絹恵に優作は、絹恵に白羽の矢を立て大抜擢したのは美姫であったことを教えた。いろいろな気持ちが交錯したのち、意を決する絹恵。向かったのは外されたはずの越前屋コレクションの準備が進むバックステージ。どうしても『ロカテッリ』のドレスに『飛猫舎』のコサージュを合わせたい…。絹恵は優作にデザイナーの日比谷を無理に連れてきてもらい、次々とボディにコーディネートを施して日比谷に見せた。ドレスとアクセサリーの心がこもったコーディネートだ。美姫不在中の絹恵の独断行動にスタッフ一堂はざわめく。日比谷の答えは…。そしてコレクション当日、帰国した美姫に絹恵はある事を告げる…。
販売の世界でも売り場によってこうも違うということが分かる女性たちの「見た目」でした。
人は見た目が9割と、流行ってましたが今や、見た目が100%の時代。
自分をどう見せようと演出するかが結局は人生を左右するもの。
リビング売り場というと綺麗に聞こえるけど要するにふとん売り場という、身もフタもない売り場。
濃縁のメガネにペッタンコのローファー。髪も無造作に結んだいかにもださそうな販売員の
絹恵@香里奈が洋服売り場に異動となりました。
売り物がふとんから洋服に。
おしゃれな場所に垢抜けない雰囲気の絹恵はまさに場違いです。
しかし数々の失敗を繰り返しながら変化していく絹恵。
ダサい絹恵も販売業につかることで、少しずつファッションの世界に入っていきます。
すっかりおしゃれになりモデルのような歩き方までしている絹恵でした。
そして美姫のアシスタントに抜擢。
抜擢されたのは以前、リビング売り場のリストを届けたときの印象が良かったらしい。
ファイルされたリストを手渡したとき、美姫@黒木瞳は全身をさらっと見て「けっこう」とつまらなそうな
顔をしていましたが、絹恵がひとこと「主力商品の詳細を後ろに添付しました。」と声をかけます。
分からないことがあれば何でも聞いてくださいという絹恵に振り返った美姫はにっこり笑って
「けっこう」と少し前とはニュアンスが違う顔でした。これが後にわかるのですが絹恵のアピールを
うけとった瞬間だったようです。
「つまらないものを着ていると、つまらない一生になるわよ」と嫌味な言い方をされてましたけど。
ここは銀座三越がモデルのデパートでしたが、アパレル部門は売り上げの半分を占める主力商品。
それが松越(松屋がモデル?)に売り上げ首位を奪われ、美姫が海外から呼び戻されたという事情が
あったようです。
この美姫の手腕がまたかっこよくてVIP専用のフィッティングルーム『ペシュ・ミニョン』でハイレベルの顧
客を相手に売りつけるあれは見事でしたねえ。
売り場面積をワンフロアーとり、たった一人の富裕層の顧客を相手に売るいわゆるサロン販売。
お客の花の好みも飲み物も熟知し、どんな話題にも合わせられる教養を持ち、そして売り上げる。
また買っていく客が洋服が豪華であれば金に糸目をつけないから、お互いの選択眼がものをいう世界。
4時間で1000万を売り上げるという凄さでした。
ドバイに転勤という会社重役の客には「洋服の力を利用するといいわ」という売り方。うまいですねえ~。
もう一人バイヤーの田淵@山本太郎が美姫のよきパートナーとして出演。
洋服の世界を何も知らない絹恵が試着した赤いドレスは高名なデザイナーの1点もの。
大事なドレスを絹恵に試着されたという最悪な出会いでしたが、街で偶然出会い、
市場調査となりました。その時に飛猫舎のアクセサリーの魅力に心奪われますが、ハンドメイドの
このアクセサリーの作者はデパートとの取引を断り続けているというのでした。残念そうな顔の田淵。
美姫のアシスタントとしてVIP専用ルームで修行の絹恵。
ほぼ秘書のように美姫にはりついて勉強の日々ですが、忙しさの中にも仕事のおもしろさがわかって
くる絹恵でした。
接待の席でも見事に売り、高額契約をとりつけてましたが、「キャサリン」もなかなか面白かった。
ストッキング会社との契約だったようで、足を出し、女装した田淵@キャサリンの踊りが受けた^^
こうして忙しい絹恵ですが、恋人、山内達也@高岡蒼甫の父親が倒れたと連絡が入ってしまいます。
美姫を待ってる大事な時間でしたが、今走れば甲府行きの特急に間に合う。
その時、パーティに出席している美姫に何も連絡をせずに(?)
甲府に向かってしまいました。
山内の父親は間に合わなかったという。そのことで後に山内は家業を継ぐ決心をし、絹恵にも
一緒に行ってほしいとプロポーズ。激しく迷う絹恵でした。
実はこの甲府に無断で行ったことで仕事を放り出したとさじを投げられてしまった絹恵です。
まもなく、越前屋のコレクションが近付き、美姫はデザイナーを迎えにミラノに行ってしまう。
本当なら絹恵もミラノに一緒に行ってたはずなのに・・。
見放され取り残された絹恵に、実はリビングからアパレルへ異動させ抜擢したのはほかならぬ美姫だ
ということを教えてくれたのが田淵。
あの主力商品のリストに一つ一つ丁寧な商品説明が添付されていたことが好感だったという。
ファンション知識などいつでも覚えていけるが、商品を愛し、お客を愛せる稀有な力を持っていると
評価されたからなのでした。
これを聞いて、絹恵はなんとしてもコレクションに飛猫舎のアクセサリーをつけたいと思う。
交渉に行っている田淵に電話して、作者をつれてきてもらうのでした。
彼女が取引を断り続けている理由が、大事なアクセサリーを買ってくれた人がタンスのこやしにして
大事に使ってくれないからということでした。
ボディーにコレクションの洋服を着せ、ひとつひとつ、丁寧に飛猫舎のアクセサリーをコーディネートして
いく絹恵。最後の赤いドレスは以前、絹恵が試着して怒られた主力のドレス。
赤く染めた葉をぶどうの形状にしたようなアクセサリーでしたが、ピタリとはまりました。
どうしてもこれを合わせたかったという絹恵。
買ってくれたお客様は大事にずっと丁寧に使うと断言している絹恵にとうとう飛猫舎のデザイナーも
OKを出してくれたのでした。
絹恵は山内にプロポーズを断ります。
仕事を干された今、何をしたいのかよくわかっている絹恵。
今、辞めて一緒に甲府に行くのは逃げだと思うというのでした。
そしていよいよコレクション。
すでにコーディネートも済ませて出張に出た美姫でしたが、最後の赤いドレスで、絹恵の選んだ
飛猫舎のアクセサリーをつけて登場していました。
これにより、絹恵は美姫に許されたということのようです。
5年後10年後あなたはどこで何をしていたいの?
いつか美姫が投げかけてくれた質問に答えた絹恵でした。
「自分の足で歩いて本当に自分に似合う服を見つけたい。
鏡に映る自分を好きになりたいから。」
「けっこう」
こうして絹恵はリアルな人生を始めるということで再び美姫のアシスタントに戻りました。
****************
リアルクローズとは、生活に根ざした日常でも着られる上質な服。
数千万でも500円のTシャツでも着る人の人生にフィットする服。
どんな自分になりたいかを演出し、引き出してくれるのが洋服の魅力。
私は魔法使いなのとつぶやいた美姫がいましたが、
自分の魅力を最大限に引き出してくれる洋服に出会えたら女性は至福の時ですよね。
以前、ファッション関係に裏方ですけど少しいたことがあって、コレクションやファッションショーなんかも
見にいってましたし華やかな世界の裏の事情もちょっとは知っていました。
女性にとってはすごくやりがいのあるおもしろい世界であることは間違いないですね。
あの頃はおしゃれな洋服を着ること自体が仕事の一部でもあったけれど
家に閉じこもる生活になるとぞんざいになり、楽なものになってしまうものです。
つまらない服を着ているとつまらない一生になるわよと言った美姫の言葉がちょっと突き刺さります。
そろそろ秋ものが出回り始めました。
デパートに行ってみたい心境ですね♪
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