03/26/2009 春さらば(テレビ東京)
面白い!と思ったら井上由美子の脚本でした。力がある人は違います。
『おばあちゃん、天国に財布はいらないよ!
だます女VSしたたかな老人たちの逆襲!長生き人生泣き笑い勝負』
訪問介護員と老人たちの絆を通して介護の問題を描く。
シングルマザーの訪問介護員、かすみ(夏川結衣)は、気難しい元社長の海野(原田芳雄)と、
アルツハイマー気味の富山りく(市原悦子)、言語障害の原川(山本学)を担当。
それぞれの信頼を得ていきます。
海野は元社長ですが会社が傾いたときに
妻子の籍を抜き、負債が行かないようにしていたという苦労があったようですが
息子はそのことを怨みに思っていて、仕事がうまく行かないといまだに父親を頼ってきます。
本人曰く、親父が無為に一文無しになるわけがなくどこかに金を隠し持ってるというのでした。
そんな息子とは折り合いが悪くけんかばかりで、孤独です。
かすみは海野の性格の頑固さに手を焼きますが、
それでも笑顔をふりまき愛想良くしています。
自分を落ちぶれたと自嘲気味に語る海野に
「見たことのない華やかな世界に一度でも上り詰めたのは大したもの」と
ヨイショの仕方も心得ています。
少しずつかすみに心を開いていく海野でした。
りくはかすみには自分の娘のように全幅の信頼を寄せていますが
それは嫁との折り合いが悪いから。
りくの預金が満期になったところで預けておいては心配だと言葉巧みにりくを煽るかすみ。
りくは引き出した180万を全額ニットベストのポケットに入れていますが
金に換えてあげるというかすみに預けてしまいました。
元銀行員で横領の前科があるかすみですがいかにもな預かり証書を作るなど
その手腕は見事です。
嫁たちがりくの預金が無くなったと騒ぎますがりくはかすみのことはおくびにも出さず
隠し通していました。
アルツハイマーの気味があるというけれどウソみたいなところです。
りくの嫁たちの訴えもあり警察でも前科があるかすみを捜査していますが、
かすみは堂々としたものです。
原川は後遺症で言葉が出ないようですが、
そこは絵で示せるという能力があり、大体の会話も成り立ちます。
預金通帳も預かり、多少のお金の引き出しもまかされているかすみ。
実は介護職員は介護者のお金を扱ってはいけない決まりがあるそうです。
しかし車いすで動く老人たちがそう簡単に銀行にいけるはずもなく
信頼のおける人に頼むしかないというのもひとつの現実です。
笑顔が優しいかすみを天使の絵にして描いてあげた原川ですが
その夜、死亡してしまいました。
親族は誰ひとり寄り付かなかった原川ですがかすみの笑顔には大分心を慰めてもらったのでしょう。
遺言にはかすみに全財産を譲ると書いてあり、大騒動になりました。
親族はかすみが原川を唆して書かせたと訴えるのですが
そういうシーンはなかったので本当に原川は心からかすみに感謝しているのだと推量できます。
しかし、りくのことがあり、警察も事情聴取を始める有様で
介護の仕事も首になってしまうかすみでした。
いきなり退職金20万だけで解雇というのも淋しいものです。
規則違反として原川の銀行口座の引き出しをしていたというのが解雇理由です。
そして同じころ、海野にも300万ほどの隠し財産があったけれど
寄付をしたらという言葉に乗せられて、かすみに全額渡してしまいます。
かすみは寄付をすると預かったその金を一万だけ寄付してあとは自分で持っていました。
騙されたことを自覚したりくと海野は二人で
「春さらば」と置手紙を残して旅行に行きますが、
まるで遺書のように読めるので家族達は大騒ぎ。
かすみも自分の責任だと探し回るのでした。
だがその夜、海野の家に寿司をつまんでいる二人がいます。
足腰痛い思いをして朝から晩まで老人の世話をして年収200万と言っていたかすみですが
くれるというものを貰って何が悪いかという持論でした。
何しろ天国には金は持っていけないわけで、
その前に精一杯天国のような幸せを与えてあげてるのだから・・・
しかしかすみは二人に金を返し、原川の遺産も辞退しました。
****
介護の現場というところは大変だとつくづく思いますが
決して詐欺をするつもりはなくても、
精一杯の笑顔で接することで淋しい老人は持っているものを差し出すこともあると読めますね。
マネをしては困るので最後はかすみの良心に訴えた作りになってますが
これはやっぱり・・・勉強になったかも(笑
シングルマザーとして子供を育てるのにはお金が必要なのですが
他に方法がなかったのかそこが腑に落ちません。
前科があると雇ってもらえないのかしらね。
あと介護の大変さと低賃金もよく話題にのるので
そういう面でもちょっと興味深い話でした。
しかし面白かったです。
個性的老人三人ともにみんな凄いわ~。
だます女VSしたたかな老人たちの逆襲!長生き人生泣き笑い勝負』
訪問介護員と老人たちの絆を通して介護の問題を描く。
シングルマザーの訪問介護員、かすみ(夏川結衣)は、気難しい元社長の海野(原田芳雄)と、
アルツハイマー気味の富山りく(市原悦子)、言語障害の原川(山本学)を担当。
それぞれの信頼を得ていきます。
海野は元社長ですが会社が傾いたときに
妻子の籍を抜き、負債が行かないようにしていたという苦労があったようですが
息子はそのことを怨みに思っていて、仕事がうまく行かないといまだに父親を頼ってきます。
本人曰く、親父が無為に一文無しになるわけがなくどこかに金を隠し持ってるというのでした。
そんな息子とは折り合いが悪くけんかばかりで、孤独です。
かすみは海野の性格の頑固さに手を焼きますが、
それでも笑顔をふりまき愛想良くしています。
自分を落ちぶれたと自嘲気味に語る海野に
「見たことのない華やかな世界に一度でも上り詰めたのは大したもの」と
ヨイショの仕方も心得ています。
少しずつかすみに心を開いていく海野でした。
りくはかすみには自分の娘のように全幅の信頼を寄せていますが
それは嫁との折り合いが悪いから。
りくの預金が満期になったところで預けておいては心配だと言葉巧みにりくを煽るかすみ。
りくは引き出した180万を全額ニットベストのポケットに入れていますが
金に換えてあげるというかすみに預けてしまいました。
元銀行員で横領の前科があるかすみですがいかにもな預かり証書を作るなど
その手腕は見事です。
嫁たちがりくの預金が無くなったと騒ぎますがりくはかすみのことはおくびにも出さず
隠し通していました。
アルツハイマーの気味があるというけれどウソみたいなところです。
りくの嫁たちの訴えもあり警察でも前科があるかすみを捜査していますが、
かすみは堂々としたものです。
原川は後遺症で言葉が出ないようですが、
そこは絵で示せるという能力があり、大体の会話も成り立ちます。
預金通帳も預かり、多少のお金の引き出しもまかされているかすみ。
実は介護職員は介護者のお金を扱ってはいけない決まりがあるそうです。
しかし車いすで動く老人たちがそう簡単に銀行にいけるはずもなく
信頼のおける人に頼むしかないというのもひとつの現実です。
笑顔が優しいかすみを天使の絵にして描いてあげた原川ですが
その夜、死亡してしまいました。
親族は誰ひとり寄り付かなかった原川ですがかすみの笑顔には大分心を慰めてもらったのでしょう。
遺言にはかすみに全財産を譲ると書いてあり、大騒動になりました。
親族はかすみが原川を唆して書かせたと訴えるのですが
そういうシーンはなかったので本当に原川は心からかすみに感謝しているのだと推量できます。
しかし、りくのことがあり、警察も事情聴取を始める有様で
介護の仕事も首になってしまうかすみでした。
いきなり退職金20万だけで解雇というのも淋しいものです。
規則違反として原川の銀行口座の引き出しをしていたというのが解雇理由です。
そして同じころ、海野にも300万ほどの隠し財産があったけれど
寄付をしたらという言葉に乗せられて、かすみに全額渡してしまいます。
かすみは寄付をすると預かったその金を一万だけ寄付してあとは自分で持っていました。
騙されたことを自覚したりくと海野は二人で
「春さらば」と置手紙を残して旅行に行きますが、
まるで遺書のように読めるので家族達は大騒ぎ。
かすみも自分の責任だと探し回るのでした。
だがその夜、海野の家に寿司をつまんでいる二人がいます。
足腰痛い思いをして朝から晩まで老人の世話をして年収200万と言っていたかすみですが
くれるというものを貰って何が悪いかという持論でした。
何しろ天国には金は持っていけないわけで、
その前に精一杯天国のような幸せを与えてあげてるのだから・・・
しかしかすみは二人に金を返し、原川の遺産も辞退しました。
****
介護の現場というところは大変だとつくづく思いますが
決して詐欺をするつもりはなくても、
精一杯の笑顔で接することで淋しい老人は持っているものを差し出すこともあると読めますね。
マネをしては困るので最後はかすみの良心に訴えた作りになってますが
これはやっぱり・・・勉強になったかも(笑
シングルマザーとして子供を育てるのにはお金が必要なのですが
他に方法がなかったのかそこが腑に落ちません。
前科があると雇ってもらえないのかしらね。
あと介護の大変さと低賃金もよく話題にのるので
そういう面でもちょっと興味深い話でした。
しかし面白かったです。
個性的老人三人ともにみんな凄いわ~。
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