12/11/2009 サヨナライツカ (辻仁成)
先日、別の映画の予告でこの小説が映画になることを知りました。
別の映画とは「2012」ですがこれもなかなか迫力があり面白かったですよ。
一言で言えば現代版ノアの箱舟ですね。
10億ユーロだったっけ?持ってるわけないじゃん。
で、この時の予告で中山美穂ちゃんが魅惑的に登場していて
相手役が西島秀俊だったのでしたが
すんごくぴったりはまっていたので
実は辻さんの本は読んだことなかったけれどさっそくこの本を手にいれましたわ。
考えてみたら「冷静と情熱のあいだ」という映画は見たことがあるのよね。
で、映画と言ったら来月公開だそうですが
昨年から韓国映画ということで予告があったらしいのですね。
キャストも言語も全て日本のものですが
韓国のイ・ジェハン監督の作品なので韓国映画なんだそうです。
***
小説を読んだ一番の感想は「読みにくい文章に悩まされた」ということでした><
軽くあらすじですが時代は1975年だそうで今から34年前!
気の遠くなりそうな昔みたいですが、読んでみるとわかりますけど
そんなに古くないです。
場所はタイのバンコクの由緒あるオリエンタルホテルということになります。
サマーセットモームが愛した部屋を借りている沓子と
航空会社のエリートビジネスマン?の豊が出会うというお話です。
豊には日本にいる光子という婚約者がありまもなく結婚することになるという時期ですが、
沓子は離婚したばかりで大層な慰謝料を持っていたという設定でした。
二人は、激しく愛し合うわけですが
豊は沓子に愛しているとは決して言わずに
やがて光子と結婚してしまうのでした。
しかしこの4ヶ月間の二人の愛で魂がすっかり抜けてしまった豊は
それからの月日はオマケのような人生。
それでも家庭では子供が2人生まれ、会社でも順調に出世して副社長まで上り詰めています。
25年後の沓子はあのタイのホテルでマネージャをしていました。
そこで再会する二人ですが
変わらぬ美しさを持つ沓子をやはり愛していた豊でした。
やがて沓子の病気を知ることになり、日本からわざわざタイの病院までお見舞いにいく豊。
沓子のこれまでの人生を聞き、切なく過ぎた日を振り返るのでした。
サヨナライツカという詩を光子が送ってくれたことがありますが
光子は光子でしっとりしたいい奥さんであったことは間違いありません。
でも沓子を知った以上、沓子への愛が深く深く潜行していた豊でした。
あなたは死ぬとき愛されたことと愛したことどちらを思い出しますか?
小説の主題はここにありました。
最初、愛されたことだと応えた沓子でしたが
豊と愛し合ううちに愛したことを思い出すだろうと確信していきます。
そして25年後の再会でも同じことをいう沓子でした。
「私は死ぬとき、きっと愛したことを思い出すわ。」
******
文章が硬くて読みにくくて閉口しましたが
登場人物のキャラは魅力的に描かれていました。
なんというか、あの沓子という女性は男性からしたら
それこそ魔性そのものでしょうから
一度そのトリコになったら二度と抜けられないそんな凄い魔力を持っています。
それでも豊はぎりぎりのところで踏みとどまり
光子と結婚してしまいました。
人生を棒にふり愛を貫くかどうかで迷った豊でしたが
結果として「好青年」の呼び名通りに正しいと信じた道を選びました。
だけど一度きりの人生を振り返って
愛を遠くにおいてきた豊は抜け殻の人生を送ったことになります。
再会してそれが正しかったのかどうか再びゆらいでしまうのでした。
沓子は亡くなりますが
豊を愛しぬいたことは決して後悔せず、
死の間際にはあの4ヶ月の日々が脳裏を回っていたことでしょう。
沓子も幸せな人生だったに違いないのです。
しかし、この魅惑の女性役に辻さんの奥さんである美穂ちゃんが挑戦するとは!!
この小説を書くときにモデルとして描いたのでしょうかね?
映画を正視できるのか、他人事ながらちょっと興味津々だったりします。
そして映画も楽しみにしています。
25年後60歳過ぎのところまで描くのでしょうか。
美穂ちゃんの体当たり演技に注目でもあります。
一言で言えば現代版ノアの箱舟ですね。
10億ユーロだったっけ?持ってるわけないじゃん。
で、この時の予告で中山美穂ちゃんが魅惑的に登場していて
相手役が西島秀俊だったのでしたが
すんごくぴったりはまっていたので
実は辻さんの本は読んだことなかったけれどさっそくこの本を手にいれましたわ。
考えてみたら「冷静と情熱のあいだ」という映画は見たことがあるのよね。
で、映画と言ったら来月公開だそうですが
昨年から韓国映画ということで予告があったらしいのですね。
キャストも言語も全て日本のものですが
韓国のイ・ジェハン監督の作品なので韓国映画なんだそうです。
***
小説を読んだ一番の感想は「読みにくい文章に悩まされた」ということでした><
軽くあらすじですが時代は1975年だそうで今から34年前!
気の遠くなりそうな昔みたいですが、読んでみるとわかりますけど
そんなに古くないです。
場所はタイのバンコクの由緒あるオリエンタルホテルということになります。
サマーセットモームが愛した部屋を借りている沓子と
航空会社のエリートビジネスマン?の豊が出会うというお話です。
豊には日本にいる光子という婚約者がありまもなく結婚することになるという時期ですが、
沓子は離婚したばかりで大層な慰謝料を持っていたという設定でした。
二人は、激しく愛し合うわけですが
豊は沓子に愛しているとは決して言わずに
やがて光子と結婚してしまうのでした。
しかしこの4ヶ月間の二人の愛で魂がすっかり抜けてしまった豊は
それからの月日はオマケのような人生。
それでも家庭では子供が2人生まれ、会社でも順調に出世して副社長まで上り詰めています。
25年後の沓子はあのタイのホテルでマネージャをしていました。
そこで再会する二人ですが
変わらぬ美しさを持つ沓子をやはり愛していた豊でした。
やがて沓子の病気を知ることになり、日本からわざわざタイの病院までお見舞いにいく豊。
沓子のこれまでの人生を聞き、切なく過ぎた日を振り返るのでした。
サヨナライツカという詩を光子が送ってくれたことがありますが
光子は光子でしっとりしたいい奥さんであったことは間違いありません。
でも沓子を知った以上、沓子への愛が深く深く潜行していた豊でした。
あなたは死ぬとき愛されたことと愛したことどちらを思い出しますか?
小説の主題はここにありました。
最初、愛されたことだと応えた沓子でしたが
豊と愛し合ううちに愛したことを思い出すだろうと確信していきます。
そして25年後の再会でも同じことをいう沓子でした。
「私は死ぬとき、きっと愛したことを思い出すわ。」
******
文章が硬くて読みにくくて閉口しましたが
登場人物のキャラは魅力的に描かれていました。
なんというか、あの沓子という女性は男性からしたら
それこそ魔性そのものでしょうから
一度そのトリコになったら二度と抜けられないそんな凄い魔力を持っています。
それでも豊はぎりぎりのところで踏みとどまり
光子と結婚してしまいました。
人生を棒にふり愛を貫くかどうかで迷った豊でしたが
結果として「好青年」の呼び名通りに正しいと信じた道を選びました。
だけど一度きりの人生を振り返って
愛を遠くにおいてきた豊は抜け殻の人生を送ったことになります。
再会してそれが正しかったのかどうか再びゆらいでしまうのでした。
沓子は亡くなりますが
豊を愛しぬいたことは決して後悔せず、
死の間際にはあの4ヶ月の日々が脳裏を回っていたことでしょう。
沓子も幸せな人生だったに違いないのです。
しかし、この魅惑の女性役に辻さんの奥さんである美穂ちゃんが挑戦するとは!!
この小説を書くときにモデルとして描いたのでしょうかね?
映画を正視できるのか、他人事ながらちょっと興味津々だったりします。
そして映画も楽しみにしています。
25年後60歳過ぎのところまで描くのでしょうか。
美穂ちゃんの体当たり演技に注目でもあります。
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