06/28/2011 鈴木先生 第10話(最終回)
赤面冷や汗のテーマを最後までクールに爽やかに終えた出演者に拍手。すごくいいドラマだったよ。
鈴木先生(長谷川博己)の “出来ちゃった結婚”は罪にあたるのか、否か…。2Aの生徒35名による“鈴木裁判”が開廷した!頭に血がのぼった生徒たちがどんな風に暴走してしまうのかも分からず、もし失敗すれば生徒の信頼を完全に失いかねないような状況の中、鈴木先生は自身が目指してきたある実験、“生徒たちの心の変革”、それが実証されることを期待しつつクラス会議に臨む。
しかし、生徒会室では鈴木先生を敵対視するB組の神田マリ(工藤綾乃)と足子先生(富田靖子)が、セットした隠しカメラとイヤホンを通じて入江(松本花奈)に指示を飛ばし、クラス会議を混乱に陥れて鈴木先生の化けの皮をはがそうと画策していた…。
議長役には学級委員の竹地(藤原薫)、書記として小川蘇美(土屋太鳳)がつき、「そもそも出来ちゃった結婚は悪いことなのか?」「正式な彼女かどうかの方が重要だ」「結婚するのかどうかが問題」など活発な議論が交わされ始める。入江も、足子先生の指示通り「たとえ世間で出来ちゃった結婚が当たり前のようになっていても、それはやはり間違った順序であり、教師は特に順序を守るべきだ」と発言。議論はやがて、「結婚することが必ず責任をとることになるのか」「子供が出来たのに結婚しないのは責任を果たしていないのか」といったことにまで及んでいく。
ところが、その議論を聞いていたシングルマザーの家庭で育った桂(中西夢乃)が、それでは結婚をしなかった自分の両親は最悪なのかと言いだしたことを皮切りに、生徒たちはそれぞれの両親の結婚に至るまでの事情をさらけ出しあい、何かを否定すると誰かが傷つきかねない状況に…。それは、鈴木先生が最も恐れていた状況だった。そして、その状況に耐え切れなくなった発案者の丹沢(馬渕有咲)が議論の打ち止めを申し出る。果たして、鈴木先生の目指す“生徒たちの心の変革”は訪れるのか? 生徒たちは“答え”を導き出すことが出来るのか?
出来ちゃった結婚ですか・・
うちの田舎の方なんて草食男子急増なのか嫁の来てが無い人もけっこういるし
順序がどうだって、誰かいてくれればあっぱれと大喜びなんだけどねえ。
こんなことで議論できるなんて実は幸せなんだよね(爆
ともかく鈴木先生は出来ちゃったわけで、
感受性の狭間にいる女子生徒からは
錯乱状態で拒否され、議題に載せられてしまうのでした。
竹地が議長を申し出ていますが彼の進行はやはり上手い。
しかし意見をまとめて書くのも竹地がしているため効率が悪くて
小川が書記を申し出るのでした。
容赦なくいくから。
どこからでもかかってこい。
鈴木先生は生徒達の中心に座って挑戦を受ける顔ですが
冷静に見渡し、意見の一つ一つをきちんと受け止めています。
事実確認から入り、鈴木先生の恋人が妊娠していることを
全員がしっかり聞きました。
男子は概ね、すでに認知定着している文化(?)という意見ですが
女子は、たとえ世間的には認められても鈴木先生は嫌だという考えもあり
人気の裏返しみたいなものも感じられます。
小川は出来婚は一般的にふしだらだと印象があるが全部がそうではないし、
鈴木先生の事情をきちんと知りたいというのでした。
こういう点が小川らしくて好ましい。
一人の男子が一生添い遂げるのが正しいという意見ですが
バカにした男子たちにヤジを飛ばされます。
そんな彼を小川がおかしいことじゃないとかばう一幕も。
論点は掘り下げられ、正式の恋人ならいいのかとなりますが
恋人じゃない場合でも遊んだ挙句の出来婚で幸せをつかんだ例もあり、
個々のケースが表に出されるようになりました。
そしてついには生徒の両親の出来婚など隠れた事情も明るみにでます。
これが実は鈴木先生の懸念でした・・。
女子生徒の一人ですが母親が結婚せずに育てているという件もあり、
「責任を取って結婚するならいい」というモラリストの意見は
その辺を漂ってしまいます。
鈴木先生、目を閉じてしまいました。
あるいは、心の問題じゃなく現実的に経済的責任がとれず
弁護士の両親は、生活がまわるようになってから自分が生まれたという話がでます。
また、給食の回の出水の両親が思いだされますが
彼の両親は研究職で経済に余裕がないうちは結婚できないというポリシーでした。
結婚の踏ん切りがつかめずにいたところで出水が授かり出来婚となったということです。
教室は予想外の告白大会になっています。
別室の足子先生は、あちこちの傷口が開くと楽しそうな顔。
問題提起をした丹沢がこんなつもりではなかったと取り消しを始めますが
それに賛成する女生徒もでてきました。
しかし面白くないと足子先生は続行の指示を沙季に出します。
それをうけて挙手した沙季は「思考停止」だといいます。
それぞれの事情ということで問題をうやむやにし、
考えずに済ませる詭弁だと。
しかし、中村は沙季の「出来婚は全て悪」という意見こそ思考停止だと言いました。
また小川が手術中のお腹だから途中でやめては後で悔いが残ると意見します。
そこで竹地が「教師だからよくない」というモラル的部分に先生の説明を求めていきます。
おれは自分のしたことについて一個人としては
汚いとも不道徳とも思ってない。
しかし中学教師としてはやはり常識的判断からみて失敗を犯したと思っている。
それは判断能力が未発達な中学生だから
ミソとクソを一緒にしてしまってもしかたない・・・
という、ちょっと生徒たちを見くびった言い方をしています。
だから謝罪するという先生です。。
しかし、即座に、「未発達だからと謝罪はいやだ」という生徒。
冷静な目で自分たちの誤解なのかを判断したいという意見も出ます。
鈴木先生は「こいつらは思った以上に化けている」と成長を嬉しく感じているのでした。
ここで小川が先生の事情を知りたいといった点を取り上げ、
先生に説明を求めますが、その前に聞きたいと椿が
「避妊はしたのか?」とドキッとするようなことをついてきました。
先生は「避妊はしてない」と即答。
椿は自分たちを子ども扱いしたくせに先生は学校の指導と反対の事をしていると批判。
しかし先生は避妊しない主義だと堂々と持論を展開します。
曰く、神聖な行いだからつけてすることに罪悪感を感じるようになったということです。
中学の避妊指導は結局は行為そのものは禁じてないので逆に経験するものが増えてしまう。
だからそういう指導事態が間違いだという人もいるという意見も出ますが、
男子によってナマを体験するとつけたくないという話に脱線してしまい、
さらに河辺がまたとんでもない暴走を始めます。
曰く女子だってナマを我慢するのは大変なんだということです。
竹地は目をそらし、先生もびっくり。
女生徒もたしなめますが河辺の勢いは止まらず
好きな人と一緒なら病気も子供も何でも来いです。
紛糾する教室の中、竹地が立ち上がった。
両方並立する考えもある。
例えばボクたちにはつけてするという選択が許されている。
つけてしなさいでもつけてするべきだでもなくそれが許されているという考え方。
それならかちあうことなくわかりあえます。
いつかの訪問で鈴木先生が竹地に言ったセリフがそのままここで生かされました。
ここだ!
しばらく自分の出番を探ってた鈴木先生は好機を逃さず食いつきます。
オレの言いたいことを皆が代弁してくれた。
河辺の言うように純粋に求めることこそが美しく道徳的だとオレも思う。
ただそれが叶う相手と環境と自分の覚悟が伴わないといけない。
つけてする行為はそれが伴わないものにただゆるされているだけだ。
そしてただ許されているだけのモノがナマでするモノを罵倒したり
上からモノを言ったりすることは道徳的ではないんだ。
男子が「一つの考えが絶対的正義と思ってはいけない」と補足します。
樺山が酢豚だといいます。
嫌いなものが多いからと削除せず、そういうメニューも残しておくべきだって。
多様性の時代、個々の偏った考えに凝り固まって貧しくなっている。
このとき、ひとりひとりがたくさんの価値観を抱き、
面倒で苦しくても向き合い、葛藤し、周りの価値観との共有を探れば
僕らには別の道が開けてくるはずなんだ。
まさにこの教室での議論がそうだと鈴木先生は生徒達を誇らしげに認めます。
時間になりますが小川が続行を意見します。
他のクラスが覗いたところでクラスの人が話さなければ大丈夫だと。
B、C組は誰も出てきません。
桃井先生たちが引きとめてくれてることを感じる鈴木先生。
そしてここに至った事情を説明しました。
自分の心が定まる日が来て、彼女も同じ気持ちになったということ。
最初の一回で出来ちゃったと正直に告白。
狼狽したが、新しい命を授かり、家族を持つ人生を味わえる喜びに胸が一杯だと微笑むのでした。
生徒達の結論は無期限の「時間が欲しい」でした。
一生考え続けるということで生徒たちは多くのことを学んだようです。
しかし別室の足子先生はこの結論に大いに不満。
「価値観の多様性」についていけないこの方こそ鈴木式議論が必要かもしれません。
鈴木先生は麻美さんに心で語りかけますが
新しい知識を得て新しい考え方を身につけた生徒達を見て
教師冥利につきると幸せそうです。
先生は生徒達を不安に陥れてすまないと謝罪し、
丹沢も独りよがりの狭い考えで失礼なことをしたと謝罪。
うっかり感動の涙が出そうになったぞ・・
しかしこれですまないのが足子先生。
こんな結論はダメだと教室に指導に行くと飛び出しますが
他の職員達に止められます。
いきなり窓辺に走り、空に向かってバカ野郎、鈴木のバカヤロウと叫ぶのでした。
一瞬、飛び降りるのかと思った・・・
車が迎えに来ていましたが、行く先は病院?
コレだけの問題を起こしたらもう学校には戻れないでしょうね。
喫煙室で放心状態の鈴木先生。
そこに桃井先生が神田の件を話しました。
クラス分けのとき鈴木先生が小川をとり、神田をはじいたということ。
それで大人はずるいという現在の神田が出来上がったようです。
泣いてしまう鈴木先生でした。
帰ろうとして階段を下りていったら生徒たちが結婚おめでとうと言って拍手。
麻美さん、教師は大変だけどそれでもやっぱり素晴らしいよ。
鈴木先生は嬉しい気持ちになるのでした。
***
とうとう終わっちゃいました。
今期ドラマのなかで一番のレベルでした。
扱うテーマが余りにも衝撃的でまともに向き合うのが赤面だったりしますが
しかし、体当たりで演じた出演者たちは本当によく頑張ったと思います。
何かにひっかかりがあったらまず掘り下げて考えよう。
そして相手の意見も良く聞こう。
価値観の多様性を認めることこそが進歩であり成長。
鈴木式教育はクラスの誰もを尊重し、自由な空気が生まれる素晴らしさがありました。
かつて多忙を極め生徒の不満を生み出していたことを反省し、
一人ひとりの意見を押し付けにならない議論で認め合う事から生み出されました。
中学生に高等な議論は無理だといわれましたが鈴木教室は見事にできていました。
最後に満足げな鈴木先生の顔が強く残りましたねえ。良かった良かった。
しかし、足子先生、最後まで壊れたまま・・
カメラや罵声や、禁を犯しての出勤などやばそうでしたねえ。
病院送りになったらもう戻れないかも?
画面処理が暗くて顔が良くわからなかった小川(土屋さん)ですが
最後にははっきりわかってよかったわ。確かに男子が憧れそうな美人でしたね。
彼女の持つ存在感、オーラがラストの活躍でますます魅力的に引き締まりました。
長谷川さんはやはり舞台出身らしく姿勢のきりりとしたカッコよさがありましたね。
教壇に立ったときのあの迫力は見事です。
そして美しいセリフの話し方はかなり気に入りました。
このドラマは数字に悩まされたと噂されますが「実験」なのだから気にせず
さらに上をいく作りを期待します。
原作があるそうなのでまだ続いてるならぜひともパート2をお願いしたいものですね!
しかし、生徒会室では鈴木先生を敵対視するB組の神田マリ(工藤綾乃)と足子先生(富田靖子)が、セットした隠しカメラとイヤホンを通じて入江(松本花奈)に指示を飛ばし、クラス会議を混乱に陥れて鈴木先生の化けの皮をはがそうと画策していた…。
議長役には学級委員の竹地(藤原薫)、書記として小川蘇美(土屋太鳳)がつき、「そもそも出来ちゃった結婚は悪いことなのか?」「正式な彼女かどうかの方が重要だ」「結婚するのかどうかが問題」など活発な議論が交わされ始める。入江も、足子先生の指示通り「たとえ世間で出来ちゃった結婚が当たり前のようになっていても、それはやはり間違った順序であり、教師は特に順序を守るべきだ」と発言。議論はやがて、「結婚することが必ず責任をとることになるのか」「子供が出来たのに結婚しないのは責任を果たしていないのか」といったことにまで及んでいく。
ところが、その議論を聞いていたシングルマザーの家庭で育った桂(中西夢乃)が、それでは結婚をしなかった自分の両親は最悪なのかと言いだしたことを皮切りに、生徒たちはそれぞれの両親の結婚に至るまでの事情をさらけ出しあい、何かを否定すると誰かが傷つきかねない状況に…。それは、鈴木先生が最も恐れていた状況だった。そして、その状況に耐え切れなくなった発案者の丹沢(馬渕有咲)が議論の打ち止めを申し出る。果たして、鈴木先生の目指す“生徒たちの心の変革”は訪れるのか? 生徒たちは“答え”を導き出すことが出来るのか?
出来ちゃった結婚ですか・・
うちの田舎の方なんて草食男子急増なのか嫁の来てが無い人もけっこういるし
順序がどうだって、誰かいてくれればあっぱれと大喜びなんだけどねえ。
こんなことで議論できるなんて実は幸せなんだよね(爆
ともかく鈴木先生は出来ちゃったわけで、
感受性の狭間にいる女子生徒からは
錯乱状態で拒否され、議題に載せられてしまうのでした。
竹地が議長を申し出ていますが彼の進行はやはり上手い。
しかし意見をまとめて書くのも竹地がしているため効率が悪くて
小川が書記を申し出るのでした。
容赦なくいくから。
どこからでもかかってこい。
鈴木先生は生徒達の中心に座って挑戦を受ける顔ですが
冷静に見渡し、意見の一つ一つをきちんと受け止めています。
事実確認から入り、鈴木先生の恋人が妊娠していることを
全員がしっかり聞きました。
男子は概ね、すでに認知定着している文化(?)という意見ですが
女子は、たとえ世間的には認められても鈴木先生は嫌だという考えもあり
人気の裏返しみたいなものも感じられます。
小川は出来婚は一般的にふしだらだと印象があるが全部がそうではないし、
鈴木先生の事情をきちんと知りたいというのでした。
こういう点が小川らしくて好ましい。
一人の男子が一生添い遂げるのが正しいという意見ですが
バカにした男子たちにヤジを飛ばされます。
そんな彼を小川がおかしいことじゃないとかばう一幕も。
論点は掘り下げられ、正式の恋人ならいいのかとなりますが
恋人じゃない場合でも遊んだ挙句の出来婚で幸せをつかんだ例もあり、
個々のケースが表に出されるようになりました。
そしてついには生徒の両親の出来婚など隠れた事情も明るみにでます。
これが実は鈴木先生の懸念でした・・。
女子生徒の一人ですが母親が結婚せずに育てているという件もあり、
「責任を取って結婚するならいい」というモラリストの意見は
その辺を漂ってしまいます。
鈴木先生、目を閉じてしまいました。
あるいは、心の問題じゃなく現実的に経済的責任がとれず
弁護士の両親は、生活がまわるようになってから自分が生まれたという話がでます。
また、給食の回の出水の両親が思いだされますが
彼の両親は研究職で経済に余裕がないうちは結婚できないというポリシーでした。
結婚の踏ん切りがつかめずにいたところで出水が授かり出来婚となったということです。
教室は予想外の告白大会になっています。
別室の足子先生は、あちこちの傷口が開くと楽しそうな顔。
問題提起をした丹沢がこんなつもりではなかったと取り消しを始めますが
それに賛成する女生徒もでてきました。
しかし面白くないと足子先生は続行の指示を沙季に出します。
それをうけて挙手した沙季は「思考停止」だといいます。
それぞれの事情ということで問題をうやむやにし、
考えずに済ませる詭弁だと。
しかし、中村は沙季の「出来婚は全て悪」という意見こそ思考停止だと言いました。
また小川が手術中のお腹だから途中でやめては後で悔いが残ると意見します。
そこで竹地が「教師だからよくない」というモラル的部分に先生の説明を求めていきます。
おれは自分のしたことについて一個人としては
汚いとも不道徳とも思ってない。
しかし中学教師としてはやはり常識的判断からみて失敗を犯したと思っている。
それは判断能力が未発達な中学生だから
ミソとクソを一緒にしてしまってもしかたない・・・
という、ちょっと生徒たちを見くびった言い方をしています。
だから謝罪するという先生です。。
しかし、即座に、「未発達だからと謝罪はいやだ」という生徒。
冷静な目で自分たちの誤解なのかを判断したいという意見も出ます。
鈴木先生は「こいつらは思った以上に化けている」と成長を嬉しく感じているのでした。
ここで小川が先生の事情を知りたいといった点を取り上げ、
先生に説明を求めますが、その前に聞きたいと椿が
「避妊はしたのか?」とドキッとするようなことをついてきました。
先生は「避妊はしてない」と即答。
椿は自分たちを子ども扱いしたくせに先生は学校の指導と反対の事をしていると批判。
しかし先生は避妊しない主義だと堂々と持論を展開します。
曰く、神聖な行いだからつけてすることに罪悪感を感じるようになったということです。
中学の避妊指導は結局は行為そのものは禁じてないので逆に経験するものが増えてしまう。
だからそういう指導事態が間違いだという人もいるという意見も出ますが、
男子によってナマを体験するとつけたくないという話に脱線してしまい、
さらに河辺がまたとんでもない暴走を始めます。
曰く女子だってナマを我慢するのは大変なんだということです。
竹地は目をそらし、先生もびっくり。
女生徒もたしなめますが河辺の勢いは止まらず
好きな人と一緒なら病気も子供も何でも来いです。
紛糾する教室の中、竹地が立ち上がった。
両方並立する考えもある。
例えばボクたちにはつけてするという選択が許されている。
つけてしなさいでもつけてするべきだでもなくそれが許されているという考え方。
それならかちあうことなくわかりあえます。
いつかの訪問で鈴木先生が竹地に言ったセリフがそのままここで生かされました。
ここだ!
しばらく自分の出番を探ってた鈴木先生は好機を逃さず食いつきます。
オレの言いたいことを皆が代弁してくれた。
河辺の言うように純粋に求めることこそが美しく道徳的だとオレも思う。
ただそれが叶う相手と環境と自分の覚悟が伴わないといけない。
つけてする行為はそれが伴わないものにただゆるされているだけだ。
そしてただ許されているだけのモノがナマでするモノを罵倒したり
上からモノを言ったりすることは道徳的ではないんだ。
男子が「一つの考えが絶対的正義と思ってはいけない」と補足します。
樺山が酢豚だといいます。
嫌いなものが多いからと削除せず、そういうメニューも残しておくべきだって。
多様性の時代、個々の偏った考えに凝り固まって貧しくなっている。
このとき、ひとりひとりがたくさんの価値観を抱き、
面倒で苦しくても向き合い、葛藤し、周りの価値観との共有を探れば
僕らには別の道が開けてくるはずなんだ。
まさにこの教室での議論がそうだと鈴木先生は生徒達を誇らしげに認めます。
時間になりますが小川が続行を意見します。
他のクラスが覗いたところでクラスの人が話さなければ大丈夫だと。
B、C組は誰も出てきません。
桃井先生たちが引きとめてくれてることを感じる鈴木先生。
そしてここに至った事情を説明しました。
自分の心が定まる日が来て、彼女も同じ気持ちになったということ。
最初の一回で出来ちゃったと正直に告白。
狼狽したが、新しい命を授かり、家族を持つ人生を味わえる喜びに胸が一杯だと微笑むのでした。
生徒達の結論は無期限の「時間が欲しい」でした。
一生考え続けるということで生徒たちは多くのことを学んだようです。
しかし別室の足子先生はこの結論に大いに不満。
「価値観の多様性」についていけないこの方こそ鈴木式議論が必要かもしれません。
鈴木先生は麻美さんに心で語りかけますが
新しい知識を得て新しい考え方を身につけた生徒達を見て
教師冥利につきると幸せそうです。
先生は生徒達を不安に陥れてすまないと謝罪し、
丹沢も独りよがりの狭い考えで失礼なことをしたと謝罪。
うっかり感動の涙が出そうになったぞ・・
しかしこれですまないのが足子先生。
こんな結論はダメだと教室に指導に行くと飛び出しますが
他の職員達に止められます。
いきなり窓辺に走り、空に向かってバカ野郎、鈴木のバカヤロウと叫ぶのでした。
一瞬、飛び降りるのかと思った・・・
車が迎えに来ていましたが、行く先は病院?
コレだけの問題を起こしたらもう学校には戻れないでしょうね。
喫煙室で放心状態の鈴木先生。
そこに桃井先生が神田の件を話しました。
クラス分けのとき鈴木先生が小川をとり、神田をはじいたということ。
それで大人はずるいという現在の神田が出来上がったようです。
泣いてしまう鈴木先生でした。
帰ろうとして階段を下りていったら生徒たちが結婚おめでとうと言って拍手。
麻美さん、教師は大変だけどそれでもやっぱり素晴らしいよ。
鈴木先生は嬉しい気持ちになるのでした。
***
とうとう終わっちゃいました。
今期ドラマのなかで一番のレベルでした。
扱うテーマが余りにも衝撃的でまともに向き合うのが赤面だったりしますが
しかし、体当たりで演じた出演者たちは本当によく頑張ったと思います。
何かにひっかかりがあったらまず掘り下げて考えよう。
そして相手の意見も良く聞こう。
価値観の多様性を認めることこそが進歩であり成長。
鈴木式教育はクラスの誰もを尊重し、自由な空気が生まれる素晴らしさがありました。
かつて多忙を極め生徒の不満を生み出していたことを反省し、
一人ひとりの意見を押し付けにならない議論で認め合う事から生み出されました。
中学生に高等な議論は無理だといわれましたが鈴木教室は見事にできていました。
最後に満足げな鈴木先生の顔が強く残りましたねえ。良かった良かった。
しかし、足子先生、最後まで壊れたまま・・
カメラや罵声や、禁を犯しての出勤などやばそうでしたねえ。
病院送りになったらもう戻れないかも?
画面処理が暗くて顔が良くわからなかった小川(土屋さん)ですが
最後にははっきりわかってよかったわ。確かに男子が憧れそうな美人でしたね。
彼女の持つ存在感、オーラがラストの活躍でますます魅力的に引き締まりました。
長谷川さんはやはり舞台出身らしく姿勢のきりりとしたカッコよさがありましたね。
教壇に立ったときのあの迫力は見事です。
そして美しいセリフの話し方はかなり気に入りました。
このドラマは数字に悩まされたと噂されますが「実験」なのだから気にせず
さらに上をいく作りを期待します。
原作があるそうなのでまだ続いてるならぜひともパート2をお願いしたいものですね!
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