04/30/2014 サイレント・プア 第4話
同時進行3本の柱!その中の一つ敬子さんの母の歌はマジ号泣でした。
制度のはざまで救われずに苦しむ孤立や貧困。
救われる方だけじゃなく救う方だって苦しい思いを抱えているのでした。
【第4回】母の歌
総合 2014年4月29日(火) 午後10時から
【再放送】総合 2014年5月6日(火) 午前1時45分から(月曜深夜)
涼の親友で民生委員の石田敬子(坂井真紀)には、若年認知症を患っている母・敏子(左時枝)がいた。
ある日、敏子は敬子の幼い娘とともに行方不明になってしまう。
実は敬子は長年生き別れだった母との苦い思い出を抱えており、
それを知りつつあえて同居を勧めた涼は責任を感じ、必死で行方を捜すのだった。
一方、元ゴミ屋敷の主・房枝のもとには、なにやら怪しげな男が出入りするようになっていて――。
今週は初回のごみ屋敷住人の房枝さん(香川)や、2話の引きこもり青年の光良君まで出演のシーンがあり
支援の輪も出演者の輪もうまく回っていることが見えました。
ドラマ内の話だけじゃなくて現実的キャストってところでも。
ゴミ屋敷だった房枝さんのお宅に頻繁に出入りする男がいるという通報があり、
社協へと伝わりました。
房枝さん宅は3年分のごみが消えてすっかり普通に生活しているというのがびっくりです。
普通にごみさえ消えたらもう大丈夫なんでしょうか?
なんせどれだけの匂いが染みついてるのかと恐ろしい気がするんですけどね。
見えないところにGやNが潜んでいそうだし・・絶対にゴミはため込んだらダメよね。
それはさておき、リフォーム業者が出入りしていて必要のないリフォームを法外の価格で持ちかける詐欺事例でした。
独居老人が狙われるのは孤独に付け入り、優しい顔をして便利になんでも聞いてくれるからなんですね。
そのうち心を許してしまい、うまく話をもちかけて貯金を根こそぎ持ってかれてしまうそうです。
よくその手の話を聞いてましたがちゃんとこのドラマで取り上げたのはご立派。
最終的にその出入りの男は逮捕されたそうですが房枝さんはわざと騙されてあげてたようです。
何かと親身になってくれるその男は二言目には「息子様が喜んでくれる」というそうで
とっくに亡くなってることも知らないでバカだと思いつつ、
本当にそうかもしれないとその気になっていたらしいです。
お金ならあげたつもりでよかったと言うのですが、やはり最後に頼るはお金ですから
大事にした方がいいですよね。
房枝さんのために奔走するマナカさん(桜庭みなみ)が「子里美」と呼ばれるのも光栄なことで!
そして今週のメインは若年認知症の問題でした。
若年というからには若いかと思いますが民生委員の敬子(坂井真紀)のお母さんは60歳でした。
敬子さんが5歳の時、男のもとに走った母親が、病気だということで連絡があり、それから同居となったのでした。
それは自分の過去を引きずる涼(深田)の後押しもあったわけです。
しかし、この母親が時々激しい認知症の症状でだんだん周囲にひずみと疲労をもたらすわけです。
そんなところに敬子の娘6歳を連れて徘徊となったのでした。
現在と過去が脳のなかで交錯するというのか、つれていった孫がかつて生き別れたときの敬子の年齢なので
混乱も混乱というところのようです。
認知症は過去に生きるということで思い出の場所に向かうという説があり、
ドラマの中でも都電に乗ってとある場所に向かったという目撃情報がありました。
そして見つけた駅のホームのところが昔、敬子と別れた場所だったらしい。
そこで孫にお別れを告げる母を発見。
いつも歌ってくれていたテネシーワルツを歌うのが涙を誘いました。
敬子にとっても忘れられない歌なのですね。
まだらに正気に戻る母ですが敬子を見て、本当はあの時連れて行きたかったと語るシーンにはつい号泣。
しかし、こんな涙で終わるには厳しい現実が今後の敬子に押し寄せるのが見えていて
そっちの方面でも涙がにじみます。
今回、徘徊の敬子母を探すためにツイではなく社協の一斉メールを使ったようですが
これが効果があったようです。
個人情報なのでツイッターには載せられないものも、社協の信用の範囲で活用できたのは秀逸でした。
おかげで2話の光良君も再度登場し、都電の駅内で青いぬいぐるみを目撃できたのが情報となりました。
この結果をうけて徘徊救援メールを常時ラインとして活用できたらという涼の提案を
山倉課長が掛け合うと引き受けてくれました。
そして涼の弟問題。
手を離したシーンですが少し先まで出てきました。
屋根から落ちたようなところに弟がいて少し上にいる姉に悟ったような泣き顔をしてうなずいているのです。
行っていいよと言う風に見えますが、それにしても胸に詰まって言葉が出ません。
涼はここで弟を助けられなかったのが傷になっているのですね。
母には言えない涼の秘密でした。
*****
涼の母親(市毛)も自分が不在の時に子供(弟)が死んだことが苦しんでいると祖父が語ります。
涼が自分一人で苦しんでいるのがわかってるからこそ、お母さんに話して苦しみを共有したらというのですが
そのシーンがあまりにも残酷なだけにどうしても言えないのですね。
そして自分が手を離したことが悪いのだと闇のなかに沈むわけです。
この悔いが原動力となって今の涼を支えているわけですが、
子供の時のこの経験はあまりにも酷くてどうしたら涼を救えるのかと再び涙です。
若年性認知症は若いから体力があるということで徘徊も結構活力があったということでした。
都電に乗って過去の自分を再び演じるのがまた驚きました。
テネシーワルツを歌い、夫と子供を捨てて恋に走った母親というのがむせるような妖しさを感じさせますが
現実は年に抗えず認知症というのが恐ろしい罰を下したものです。
しかもそれは、病気の本人よりもかつて捨てた娘に負担となっています。
だけれどあの時「お母さん行かないで」と言えなかったからだと敬子は
この現実を引き受けることにしたのでした。
どっちをむいても切ない。
敬子が「今幸せだよ」と号泣するのがまた涙を誘いました。
けれど、家族はやっぱり一緒にいたほうがいいと私も思ってしまうのです。
今週は山倉課長も涼も控え目な出演でしたが、
弟のあのシーンだけはあまりにも強く悲しく残ってしまいました。
救われる方だけじゃなく救う方だって苦しい思いを抱えているのでした。
【第4回】母の歌
総合 2014年4月29日(火) 午後10時から
【再放送】総合 2014年5月6日(火) 午前1時45分から(月曜深夜)
涼の親友で民生委員の石田敬子(坂井真紀)には、若年認知症を患っている母・敏子(左時枝)がいた。
ある日、敏子は敬子の幼い娘とともに行方不明になってしまう。
実は敬子は長年生き別れだった母との苦い思い出を抱えており、
それを知りつつあえて同居を勧めた涼は責任を感じ、必死で行方を捜すのだった。
一方、元ゴミ屋敷の主・房枝のもとには、なにやら怪しげな男が出入りするようになっていて――。
今週は初回のごみ屋敷住人の房枝さん(香川)や、2話の引きこもり青年の光良君まで出演のシーンがあり
支援の輪も出演者の輪もうまく回っていることが見えました。
ドラマ内の話だけじゃなくて現実的キャストってところでも。
ゴミ屋敷だった房枝さんのお宅に頻繁に出入りする男がいるという通報があり、
社協へと伝わりました。
房枝さん宅は3年分のごみが消えてすっかり普通に生活しているというのがびっくりです。
普通にごみさえ消えたらもう大丈夫なんでしょうか?
なんせどれだけの匂いが染みついてるのかと恐ろしい気がするんですけどね。
見えないところにGやNが潜んでいそうだし・・絶対にゴミはため込んだらダメよね。
それはさておき、リフォーム業者が出入りしていて必要のないリフォームを法外の価格で持ちかける詐欺事例でした。
独居老人が狙われるのは孤独に付け入り、優しい顔をして便利になんでも聞いてくれるからなんですね。
そのうち心を許してしまい、うまく話をもちかけて貯金を根こそぎ持ってかれてしまうそうです。
よくその手の話を聞いてましたがちゃんとこのドラマで取り上げたのはご立派。
最終的にその出入りの男は逮捕されたそうですが房枝さんはわざと騙されてあげてたようです。
何かと親身になってくれるその男は二言目には「息子様が喜んでくれる」というそうで
とっくに亡くなってることも知らないでバカだと思いつつ、
本当にそうかもしれないとその気になっていたらしいです。
お金ならあげたつもりでよかったと言うのですが、やはり最後に頼るはお金ですから
大事にした方がいいですよね。
房枝さんのために奔走するマナカさん(桜庭みなみ)が「子里美」と呼ばれるのも光栄なことで!
そして今週のメインは若年認知症の問題でした。
若年というからには若いかと思いますが民生委員の敬子(坂井真紀)のお母さんは60歳でした。
敬子さんが5歳の時、男のもとに走った母親が、病気だということで連絡があり、それから同居となったのでした。
それは自分の過去を引きずる涼(深田)の後押しもあったわけです。
しかし、この母親が時々激しい認知症の症状でだんだん周囲にひずみと疲労をもたらすわけです。
そんなところに敬子の娘6歳を連れて徘徊となったのでした。
現在と過去が脳のなかで交錯するというのか、つれていった孫がかつて生き別れたときの敬子の年齢なので
混乱も混乱というところのようです。
認知症は過去に生きるということで思い出の場所に向かうという説があり、
ドラマの中でも都電に乗ってとある場所に向かったという目撃情報がありました。
そして見つけた駅のホームのところが昔、敬子と別れた場所だったらしい。
そこで孫にお別れを告げる母を発見。
いつも歌ってくれていたテネシーワルツを歌うのが涙を誘いました。
敬子にとっても忘れられない歌なのですね。
まだらに正気に戻る母ですが敬子を見て、本当はあの時連れて行きたかったと語るシーンにはつい号泣。
しかし、こんな涙で終わるには厳しい現実が今後の敬子に押し寄せるのが見えていて
そっちの方面でも涙がにじみます。
今回、徘徊の敬子母を探すためにツイではなく社協の一斉メールを使ったようですが
これが効果があったようです。
個人情報なのでツイッターには載せられないものも、社協の信用の範囲で活用できたのは秀逸でした。
おかげで2話の光良君も再度登場し、都電の駅内で青いぬいぐるみを目撃できたのが情報となりました。
この結果をうけて徘徊救援メールを常時ラインとして活用できたらという涼の提案を
山倉課長が掛け合うと引き受けてくれました。
そして涼の弟問題。
手を離したシーンですが少し先まで出てきました。
屋根から落ちたようなところに弟がいて少し上にいる姉に悟ったような泣き顔をしてうなずいているのです。
行っていいよと言う風に見えますが、それにしても胸に詰まって言葉が出ません。
涼はここで弟を助けられなかったのが傷になっているのですね。
母には言えない涼の秘密でした。
*****
涼の母親(市毛)も自分が不在の時に子供(弟)が死んだことが苦しんでいると祖父が語ります。
涼が自分一人で苦しんでいるのがわかってるからこそ、お母さんに話して苦しみを共有したらというのですが
そのシーンがあまりにも残酷なだけにどうしても言えないのですね。
そして自分が手を離したことが悪いのだと闇のなかに沈むわけです。
この悔いが原動力となって今の涼を支えているわけですが、
子供の時のこの経験はあまりにも酷くてどうしたら涼を救えるのかと再び涙です。
若年性認知症は若いから体力があるということで徘徊も結構活力があったということでした。
都電に乗って過去の自分を再び演じるのがまた驚きました。
テネシーワルツを歌い、夫と子供を捨てて恋に走った母親というのがむせるような妖しさを感じさせますが
現実は年に抗えず認知症というのが恐ろしい罰を下したものです。
しかもそれは、病気の本人よりもかつて捨てた娘に負担となっています。
だけれどあの時「お母さん行かないで」と言えなかったからだと敬子は
この現実を引き受けることにしたのでした。
どっちをむいても切ない。
敬子が「今幸せだよ」と号泣するのがまた涙を誘いました。
けれど、家族はやっぱり一緒にいたほうがいいと私も思ってしまうのです。
今週は山倉課長も涼も控え目な出演でしたが、
弟のあのシーンだけはあまりにも強く悲しく残ってしまいました。
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