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八日目の蝉の最終回シーンにはちょっと驚いた。余韻だけで終わらせたのね。NHKだからできるような気がします。
恵理菜=薫(北乃きい)は、千草(高橋真唯)に語り始める。「小豆島の方言でしゃべり、島で自由に育った自分は、実の母、恵津子(板谷由夏)に素直に受け入れられず、『本当の家族』は、居心地の悪いものでしかなかった」と。ふたりは、小豆島に渡り、思い出の跡を辿ろうとするが、収穫はない。あきらめかけた時、港町の写真館のショーウィンドーに15年前の薫=恵理菜と希和子(檀れい)の写真が飾ってあった。そしてフェリーに乗る直前、そばにいた漁師に千草が写真館で入手した写真を見せると「覚えている」という。その男は老いた文治(岸谷五朗)であった。希和子が捕まる時に叫んでいた言葉も文治は覚えていた!

 岡山の港に降りたとき、恵理菜たちの姿をじっと見つめている女がいた。出所し、この地に流れつき、港の売店で働いている老いた希和子であった…。



最後の希和子の叫びを知りたがっていた薫(恵理菜)でしたが

文治さんがそれを教えてくれたのですね。

「まだこの子は朝ごはんを食べてないの」ですって!!

本当に母親の言葉だと思いましたわ~。

母親って子供の好きなものは絶対に忘れないし

たまに帰ったときなんかも好物を作ってくれたりしますよね。

いいセリフでしたね。


恵理菜の母も母らしくなろうとしたけれどいかんせん5年の空白を埋めるのは本当に大変な様子。

でも板谷ママは腫れ物にさわるような扱いをせずに

はっきりと言いたい事は言うようなサバサバしたママだったようです。

恵理菜が島ことばでしゃべるのも嫌がったし

けっこうひっぱたいたりもしてました。


戸惑いと居心地悪さが恵理菜を包んだとしても

ある意味諦めもあったし空疎なものもあったでしょう。

そういった恵理菜が何年ぶりに島に行き、文治さんと会ったことで思い出し、

そして希和子のこともおぼろげに輪郭が出てきたというところで

岡山での再会の瞬間。


でもあれは再会ではなかったですね。

一瞬見つめあっただけ。

「薫」と呼ばれて振り向いた薫ですが

希和子をあのころの「お母さん」だと認識し、

そしてすぐにそらしていきました。


一瞬の絡み合いのなかにどれほどの思いが凝縮されたのかと。

希和子はこの日がくることをずっと待っていたでしょうし

言いたいこともたくさんあったでしょう。


薫は振り向いたもののすぐに行ってしまったものだから

希和子を拒絶したように見えたのですが

その前に東京の母とは和解のような電話をしていましたし

すべて理解した上で瞬時に決心したということなんですかね。

檀れいさんの薫への愛が詰まった憂愁の表情のアップが本当に余韻だけを残していました。

上手い終わり方でしたね。


正直言えば文治さんを頼って行ってもいいのに・・とか、

薫と抱き合うぐらいのその後のエピソードもあって欲しかったとか

いろいろ想像していたのですけどすべてあっさりと裏切られてしまいました。

でもいい裏切りだったですね。



***

奈緒(松雪泰子)は継美(芦田愛菜)のためにと、

母親の籐子(高畑淳子)に娘だと紹介し、実家に身を寄せる。

困惑しながらも籐子は、孫として継美を歓迎する。

束の間の安らぎの中、奈緒は継美を学校に通わせようとするが

偽名で身分を明かせない継美の転入手続きは困難だと知り、思い悩む。


そんな奈緒の様子を心配する籐子だが、

次女の芽衣(酒井若菜)のお腹の子が重病を抱えていることを知り、

投げやりな芽衣を無理やり病院に連れて行く。

しかし芽衣はお腹の子供を諦める決心をする。


一方室蘭から奈緒を追って戻ってきた雑誌記者・駿輔(山本耕史)は

ついに怜南が継美として鈴原家で暮らしていることをつかむ。

そしてこれまで何かと親切にしてくれた葉菜(田中裕子)が

二人の事情に気づいたことを知った奈緒は、再び継美をつれて逃げようと考える。

しかし葉菜は全てを知った上で二人の味方となり

奈緒はそんな葉菜を信じて留まる決意をするのだが・・・



今回びっくりしたのは継美の学校問題。

住民票を移動させないで身分を明かさずに学校に入れる裏技があった!!

暴力夫などから逃げている母子などのためにもぜひとも覚えておきたい知識ですね。

何事も学校に入る児童の幸せを優先するという視点があるんだそうです。

もしかしたら葉菜も逃げていたから知っていたのかしら・・?

しかし、申請する3人に面接する役人はやはり一筋縄ではいかず厳しい追及をしてきます。

継美にも容赦なく質問を浴びせてきてどこかでばれるかと冷や冷やしました。

しかし奈緒の機転の眼帯は良かった。

自分で殴って痣を作ってきたんでしょうか。

あそこまでするのは相当覚悟が要ったことでしょう。

おかげで継美は晴れて学校に通えそうです。

そして教室から紙飛行機を飛ばす「うっかりさん」と継美です。


二人は継美の前途をよろこぶのですが

紙飛行機から奈緒は施設に置いてあった自分の紙飛行機を思い出し

そして葉菜を自分の母親ではないかと疑問が生じたようです。


さらに、ショックなのは駿輔がいよいよ牙をむき出しにしてきたこと。

もしもこのことが世間的にばれたら

奈緒は何年かの刑期を追えれば済むが

継美は一生マスコミの好奇の的になると断定し脅すのでした。

今は1000万の要求でも今後もっと増えそうです。

何しろ奈緒には籐子という金づるがついていると知ってるから。



**

こんなわけで、駿輔が本当にうざいです。

きっとまた葉菜が助けてくれそうですが

やはり刺しますかね(ikasama先生説)

てか願望ですね(アタクシのフフフ)



奈緒はどんどん母親らしくなっていき

本当に生んだ母みたいに思える時があり

芦田愛菜ちゃんの愛らしさと松雪さんとが本当に息が合っていて

このドラマも見事なできばえになっています。



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