「手を添える」ってマナーだったの?食事の時って必然の動作だと思うのですけど・・
緋桜山中学校で国語教師をしている鈴木先生(長谷川博己)は、担任している2年A組を自分の理想のクラスに作り上げようとしていた。
私生活でも、合コンで知り合ったOLの麻美(臼田あさ美)と付き合うことになり、全ては順調かに思われた。
しかし、何故か突然、小川蘇美(土屋太鳳)が夢に現れ激しく動揺してしまう。蘇美を特別視しているのは、理想の教育実験に必要なスペシャルファクターだからであり、特別な感情は持っていないと自分に言い聞かせる鈴木先生だったが…。

そんなある日、給食の時間中に出水(木村匠海)が問題行動を起こす。出水は、成績優秀で大人しく物事を思慮深く考えるタイプ。とても問題行動を起こすような生徒には見えなかったが、ここ数日急に給食の時間になると、食事中に言うべきではないようなことを言ったりして他の生徒から嫌がられていた。放課後、出水を呼び出して理由を問い質すも、出水は見て分からなかったら、言ってもわからないと理由を明かそうとはしなかった。
出水からの挑戦状を受けたと感じた鈴木先生は、来週いっぱい給食の時間に出水を“見る”ことで原因を突き止めると約束してしまう。

そんな中、ここ数年酢豚を残す量があまりに多かった為、来月より給食の献立から外されると知ったクラス一の大食漢・樺山(三浦透子)が、酢豚を存続させて欲しいとやって来る。
死んだおばあちゃんが作った酢豚に味が似ているという樺山の気持ちを汲み、鈴木先生は出来るかぎりのことをすると約束。
全校アンケートを実施することにするが…。



始まりが小川蘇美の髪のかぐわしさ・・

あはは、実験のはずのファクターですが

相当邪な気が入ってる様子な鈴木先生でした。


先週、ナイフや低年齢化の性など驚くような切り口を提案したこのドラマですが

今週のテーマはなんと「給食」でした。

トーンダウンか色が違うと思いきや、やはり鈴木先生は鈴木先生なのです。

これがなかなかなのよ。



給食ってもともと食事も満足にとれない家庭の子のために

始めたのが広まったということですが

その心意気は既に消化し終えて

役割は終わったと公立でも給食廃止の学校もでてきていますよね。

アレルギーも出現し、難しい側面をたくさん持つようになりました。

私立になるとお弁当持参や学食も多いようですし

なんと某小学校では母親達をお給仕に頼んだり、あるいはホテルの出張だってあるようです。

地域や学校カラーでいろいろ。

ともあれ、お昼におなかいっぱい食事ができるほどほどのメニューを

いただけるというのは親にとってもありがたい制度ですよねえ。


ごく一般的な緋桜山中学ではランチはカレーや酢豚とこれも平均メニュー。

でも給食を楽しみにしてお替わりまでする生徒がいるってすばらしいわ。


そんななかで優等生の出水の奇行が問題となって浮上します。


それはカレーをぐちゃぐちゃにしてぶつぶつ小学生なら大うけのセリフを

つぶやいてる出水なのです。


目の前にいる女生徒=中村がひどく激昂して食事ができないと叫びますが

ラストのオチではこの女生徒がもともとの発端だったということなのでした。


そこに持っていくまでの過程というか鈴木先生の思考と行動が実にゲーム的(?)、

教師と生徒という枠を超えた本質的関係も興味深いのです。


まず出水に対して何故かを問うてみる先生。

しかし彼は

「見てわからないなら言ってもわからない」と挑戦状をたたきつけます。

受けた鈴木先生は

「5日で理解してみる」と生徒から猶予をもらうわけです。

しかし「本当はわかってるくせに」とつぶやく彼にますます謎をかけられてしまうのでした。

迷宮にはまった鈴木先生は恋人の麻美ちゃんにも打ち明けて負担を軽くしています。


そして「酢豚」のサブストーリがありました。

なぜか生徒に受け付けないこのメニューは残飯率が異常に高いということで廃止の

憂き目に遭っています。

でもおばあちゃんの味ににていると、お替り常連の樺山が悲しむということになります。

そしてアンケート。

結果はどうしても食べられない子は各クラス1割程度。

アンケートだけなら間違いなく存続になる結果ですが

また富田靖子の意見が深さをえぐりだします。

どうしても食べられない子がクラスに4~5人いてこの子たちは

おなかが空いたまま午後の授業をうけることになるということです。

結果として多数決に寄らない解決となり酢豚メニューは廃止となりました。

味を工夫して中の素材を変えるとかしないのですねえ。

どんなメニューにも100%の子が残さず食べられるというのを要求されるのが

それが公教育で必要な条件なのですね。

給食担当者や栄養士さんも大変だわ。

てか、私なんかの時代は嫌いでも必ず食べさせられるのが教育だったような気がします・・

それにしてもお替り常連で酢豚大好きな樺山の

おばあちゃんを偲びたい思いに添えない結果で気の毒でした。


さて出水からの挑戦状ですが先生はどこか見落としがないか

自問を繰り返しています。

給食風景も毎日同じですが中村も小川も出水も大きく映されていますが

私も全く見逃していました。

てかほとんど気づかない些細なことだったのです。


もちろん挑戦者鈴木としてもどこに問題があるか

見ていながらわからない。

見えているのに気づかないのはもどかしい。

そんな悶々とした思いを抱えています。

それならば「見る」以外のことに立ち返ろう。

そして出水が中村の隣で奇行をしたならば

それ以前は誰の隣だったかを探り、小川だったことを知ります。

確かにスペシャルファクター。

彼女こそ鍵を握るとようやく気づき中村と小川を見比べて

そしてわかった。

片手だけで食事をしている不自然な動きが急に中村を貧しく見せています。



正しいものが声をだすことを許されない雰囲気がその場にはある。

マナーというしつけや家庭が持つ個々の背景を人に押し付けるなど

言語道断なのが今の若い人なのかもしれない。

もしも注意したら逆切れされるのがオチ。

だから子供みたいなことをしてしまったという出水でした。

そういう鈴木先生も昔に「左手を沿えたら」と注意して心が狭いと

笑われた過去がありました。

そんな小さな傷にフタをしていたのが今日、ふいに浮上してきたわけです。



そして出水の両親を招き、話を聞いています。

その両親は食事の基本がなってないのは「家畜の餌場」と教えたそうです。

確かにお茶碗を持って美しい姿勢で食べることが人間の営みだとすれば

食器に顔を近づけていくのは見苦しく犬がエサを食べるのにも似ています。

そんな教えの両親のもとで育った出水が片手で食べる中村をみて不快になったということ。

それは普通に食器をもちあげて食事をする小川と比較するとすごく違って見えました。

「息子は教室を家畜の餌場と納得しようとしていたのかもしれない」という両親でした。

鈴木先生はいまだ迷い道から出口が見えないわけですが

自由な討論だけが解決ではないと出水の父から教えられます。

子供たちは家庭で培った自分の価値観で戦うことになるから。

それは相手を打ち負かし自分を押し通す戦闘になってしまうから。

「教育は折りに触れ」だという学者の出水父です。

晴れやかな顔で

「いつか実りのある話し合いのできるクラスにしてみせます」

挑戦者鈴木は出水パパに誓うのでした。



事の次第を生徒に説明した鈴木先生。

みるみる中村の顔がしぼむのが気の毒。

しかし、ここで生徒には

「それぞれの胸のうちで熟考」を求めた先生です。


***


ラストシーンは先週と同じですね。

今週は小川蘇美が銭湯に現れるという夢オチ。

それはまたまたやり過ごした小さな傷。

小川には好きな人がいるとつぶやいたあの男子生徒の話から胸に痛い鈴木先生でした・・


何かひっかかりがあったら

そこでスルーせずに

深いところまで自問するのが大事なことだと

そんなテーマでしょうか。


それにしても片手を添えて食事するという当たり前なことをしない子がいるのにびっくり。

だって、食器が動くしスプーンですくうにしても押さえてなかったら食べにくいのでは?

マナーとかいう以前に動きとして物理的に必要な動作ですよね?

音を立てないとかいろいろある面倒なマナーとはちょっと違う視点でのマナーでした。

本当、盲点とはこのことだわ。


教師と生徒の関係でも

鈴木先生が生徒を尊重する姿勢はなかなか見上げたものだと思います。

ワタシの人生で最悪だったのは中学時代ですが

鈴木先生みたいなタイプに出会っていたらもっと違う人生を歩んでいたかも^^;

今からもどって鈴木先生に担任してもらいたいくらいだわ。




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