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新年早々、すごいものを見てしまいました。これね、「通販生活」の付録DVDなんですよ!!@@
タイトルからして黒い雨など想像しませんか。

フクシマの痛みを忘れている人がいたらうんぬんと書かれてるので

ピンときて、なんとなく敬遠する人が出そうだとは思いました。

そういう私はお休みが今日までなんでのんびりしてたわけですぐに見てしまいました。


チェルノブイリの事故直後に書かれたドイツの仮想のストーリーです。

映画化は2006年です。(その5年後に日本のフクシマなんですね・・。)

でもヒロインの女優さんは母親の胎内でチェルノブイリの被爆していて

生まれた時に片肺がなかったそうです。

ただし、被爆と関連があるかどうかは不明だそうです。


ざっとあらすじ。

高校生のハンナとエルマーのラブストーリーになりそうな序盤。

原子力発電が事故を起こした。

ABC警報が鳴り、人々の混乱と避難するときの弟ウリーの事故死。

その後、ハンナの病気が発症。

放射能を浴びすぎると髪が抜けるのか?

恋人のエルマーがハンナのところに現れて

愛ふたたびでしたが、エルマーまでが病気になってしまうという成り行き。

で、絶望するエルマーなのですが、

今度は逆にハンナに勇気づけられたりするのでした。

ラストは二人で立ち入りが解除された村に戻り、

道端に残してきたウリーの埋葬を行いました。

ハンナに髪が生えてきたことを喜びながら

一筋の光を見て終えたのでした。



まず、人々の混乱がすごいです。

誰もが黒い雲から逃げようと必死ですし、道路は通行止めになり駅も封鎖ですが、

それでも人々は無理やり列車に乗ろうとしますので、

必然的に子どもとはぐれたりという大混雑に巻き込まれていきます。

列車も戦後の混乱期のように乗車率600%ぐらいの人を乗せて走り出していました。

でもね、それぞれ見知らぬ人を助け合うという一面が見られるので見ていて美しいのです。

話が前後しますが

自転車で逃げる姉弟ですが坂道のスピードにより車にはねられてウリーは即死してしまいます。

泣き崩れるハンナを車に乗せてくれた一家がありました。

ドイツの国民性も日本と似ているように見受けました。

これが弱いものから何かを奪うというのであれば辛くて見続けられなかったかも。

きついシーンはエルマーの父親がハンナの看病で病院にいた息子に

被爆するからここから出て帰ってこいというところ。

また、髪が抜け落ちて坊主になったハンナを人々が被災者だと

避ける風な態度を見せるところ。

この2点。

これも日本でも似たようなことがありました。


3.11以後、脱原発に傾いていた日本ですが政権が移ってからは

また怪しい状況になってきました。

現在2基稼働中ですよね?

現実の話、エネルギーの確保が苦しい状況というのもありますか。

次世代のエネルギー候補がたくさん出てきて研究が進んでいますし、

海洋資源もありますし将来は明るいのですが

費用がかかるまだ実験段階なのですよね。

ただ原子力をもっているということがある程度の力を示すという一面もあるそうです。

また、産業発展のためには電気は絶対なので国際競争としてはまだ切れないという面も。


この映画のドイツでは2030年原発ゼロを選択したのですが

まだ確か9基稼働してるんじゃなかったっけ?

もしゼロなら電気料金が2倍という噂もありますが、

一方では村で発電所を作ったとか節電の工夫や代替エネルギーで減にしたという話も。

日本は他のエネルギー使用で1割程度の値上げでしたっけ?

国際競争に乗り遅れず戦ったまま

うまく切り替えに成功できたらいいのですよね。


原子力発電の事故による怖いことは

放射能による病気の発症と

放射能が降りかかった産物の被害。

そして発電できないことの産業の衰退。

経済と病気ということがよく身に染みてわかったのですね。


映画は静かな運びでしたし、少女に起きた出来事を丁寧に描いていました。

明るい終わり方ではありましたが

母と弟を亡くしたった一人になったわけです。

さらに病気は完治したとは言い難いでしょう。

今後については想像を広げないといけません。


そしてこの映画はたぶん上映はされないでしょうし、テレビでの放映もないでしょう。

もしもご覧になりたい場合、書店で通販生活のカタログを購入ということになりますか。

私としては、3.11の記憶が遠くなってきた今、ぜひ見てほしいと思います。


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