03/25/2013 神様のボート 第3話
葉子は薬をのんでましたよね?ってことはラストシーンは・・?
ママが無口になると怖い・・それは引っ越しを考えてるからだ。
草子は14歳になっています。進路の時です。
また引っ越すと言い出したママに草子はパパなどいないと叫びました。
葉子(宮沢りえ)がまた引っ越しを言い出し、草子(小林里乃)はつい、パパに会えると本気で信じているのかと口にしてしまう。やがて10番目の町に越したある日、草子は部屋に見上(姜暢雄)がいるのを見て驚く。見上は、葉子が東京を出る時に長かった髪を切ってもらった美容師だという。一方、東京にいた沢木(藤木直人)は、求人の貼り紙を見て楽器店へ。そこで何げなく手に取ったクラシック雑誌をめくり、あるページで手が止まる。
訪ねて行った教授から
あれは君の赤ん坊だと言われてから沢木は必死に葉子を探したはずですが
そのような逼迫感は感じられませんでした。
そして美な二人のために作られたように
ある時からこのドラマは映像美の追及だけが命のように感じ始めていました。
それに草子も(子役2人揃って)印象的な強い目を持っていて
確かに葉子の息吹を受け継いでいます。
さらにこの草子は絵が入選するほどの才能なので
いわば、野島家の血として芸術系なんでしょう。
更にいうなら映像の中が古めかしいけれど決してそれはくたびれた安っぽい古さではなくて
ノスタルジーと言えば都合のいい言葉ですが
その趣きはいぶしたような光を放っていました。
葉子たちが借りるアパートだけじゃなくて実家も教授の家だって
アーバンチックでモダンなものなど一つも出てきません。
美術さんのこだわりが見えるような手になじんだような風合いが目に優しかったです。
沢木はどのように葉子を探したのかわかりづらかったですが
通りかかった楽器店の求人を見て飛び込みで入っていき、職を求めていました。
オーナーから30歳までと言われたけれど
楽器の修理ができると売り込み、採用になった経緯が見られました。
そのとき、ぱらぱらとめくった音楽系の雑誌のページに目をとめたのです。
そう引っ越しのたびに葉子が書いていたあのハガキ。
沢木にだけわかる暗号が入っていたのでしょうね。
そこから、当時住んでいた葉山の街まで沢木が訪ねたことは状況としてわかりました。
しかし、葉子は草子にパパなど実は存在しないのだと言われたことが
引っかかったようです。
当の草子は自分の進路は自分で決めてきて、全寮制の女子高にしたようでした。
ママはママの世界で、草子は草子でわが道を行くとしっかりと自立している子です。
全寮制って費用がかかりそうですがこのママに払えるのかそういうことはこの際おいとくのね。
確かにママと自分は違うという主張を込めていたシーンがありましたが
それはあの電車の中。
草子と沢木はまるで反対を向いていて一緒の電車に居ながらすれ違っています。
背中のくぼみが葉子にぴったりな沢木。
その後ろ姿に草子はなんの感慨も示していません。
確かに親子なのに二人は目もあわせていませんでした。
しかし、葉子は草子の決別宣言により決意が生まれたかのように祖父母に草子を預けることにしました。
ある意味吹っ切れたのかのように。
海に入る葉子は新しい誕生を意味したか、神の身元に行く決意になったのか
何かの覚悟があったようです。
そして、あのカフェでのラストシーンへと続きます。
それはむせぶような雨の中、幻想的な色でした。
薬を飲み続ける葉子ですが、眠りかけたかどうかというところにもやがかかり、
長い間待たせてしまったと沢木がやってきたのでした。
ついに沢木との対面。
いつの間にか周囲には誰もいなくなり
二人だけの世界で熱いキスをするのですが、これはリアルなのか
夢の中なのか・・。
夢なら覚めないでと言いたい二人の再会シーン。
待ち焦がれていた沢木が現実に葉子の前に来たのであれば
あの薬はもう遅かったということなんでしょうか?
それともただの睡眠薬か何かで、家に帰ったころに眠るための導入剤なのでしたか。
受け取り方はあなた次第というならば、
私は待ち焦がれた葉子に沢木を会わせてあげたかった。
3人の生活を始めたら幸せになじんでしまうかもしれないけれどそのための旅でしたから。
そして葉子の血を引く草子も美しいオーラを発散する子なので
それなりの生活美を醸し出すかもしれません。
そんな想像も江國さんのもつ独特の空気があるからですね。
劇中、時折、藤木さんが現われるシーンは、映像のアクセントになり
いい年齢を重ねたような印象深いものがありました。
藤木さん、大人の色香がたまらない魅力でした。
そしてりえちゃんはアップで見るとキレイさが際立ち、私は好きでした。
珍しいカップルのようですが意外としっくりきていましたね。
ドラマとしてはストーリーをもっと掘り下げて、
追う沢木と追われる葉子のデッドヒートみたいな方が引っ張ってくれたかもしれません。
面白さという点ではあまり残りませんでしたが、
リアルなものは一切排除した寓話なのですから、
まさに幻想の恋をするような気持で見るのが正しい見方なのでしょうね、きっと。
波もなく静かで穏やかな神様のボートに揺られているようなそんな気分で
見ていくドラマでした。
草子は14歳になっています。進路の時です。
また引っ越すと言い出したママに草子はパパなどいないと叫びました。
葉子(宮沢りえ)がまた引っ越しを言い出し、草子(小林里乃)はつい、パパに会えると本気で信じているのかと口にしてしまう。やがて10番目の町に越したある日、草子は部屋に見上(姜暢雄)がいるのを見て驚く。見上は、葉子が東京を出る時に長かった髪を切ってもらった美容師だという。一方、東京にいた沢木(藤木直人)は、求人の貼り紙を見て楽器店へ。そこで何げなく手に取ったクラシック雑誌をめくり、あるページで手が止まる。
訪ねて行った教授から
あれは君の赤ん坊だと言われてから沢木は必死に葉子を探したはずですが
そのような逼迫感は感じられませんでした。
そして美な二人のために作られたように
ある時からこのドラマは映像美の追及だけが命のように感じ始めていました。
それに草子も(子役2人揃って)印象的な強い目を持っていて
確かに葉子の息吹を受け継いでいます。
さらにこの草子は絵が入選するほどの才能なので
いわば、野島家の血として芸術系なんでしょう。
更にいうなら映像の中が古めかしいけれど決してそれはくたびれた安っぽい古さではなくて
ノスタルジーと言えば都合のいい言葉ですが
その趣きはいぶしたような光を放っていました。
葉子たちが借りるアパートだけじゃなくて実家も教授の家だって
アーバンチックでモダンなものなど一つも出てきません。
美術さんのこだわりが見えるような手になじんだような風合いが目に優しかったです。
沢木はどのように葉子を探したのかわかりづらかったですが
通りかかった楽器店の求人を見て飛び込みで入っていき、職を求めていました。
オーナーから30歳までと言われたけれど
楽器の修理ができると売り込み、採用になった経緯が見られました。
そのとき、ぱらぱらとめくった音楽系の雑誌のページに目をとめたのです。
そう引っ越しのたびに葉子が書いていたあのハガキ。
沢木にだけわかる暗号が入っていたのでしょうね。
そこから、当時住んでいた葉山の街まで沢木が訪ねたことは状況としてわかりました。
しかし、葉子は草子にパパなど実は存在しないのだと言われたことが
引っかかったようです。
当の草子は自分の進路は自分で決めてきて、全寮制の女子高にしたようでした。
ママはママの世界で、草子は草子でわが道を行くとしっかりと自立している子です。
全寮制って費用がかかりそうですがこのママに払えるのかそういうことはこの際おいとくのね。
確かにママと自分は違うという主張を込めていたシーンがありましたが
それはあの電車の中。
草子と沢木はまるで反対を向いていて一緒の電車に居ながらすれ違っています。
背中のくぼみが葉子にぴったりな沢木。
その後ろ姿に草子はなんの感慨も示していません。
確かに親子なのに二人は目もあわせていませんでした。
しかし、葉子は草子の決別宣言により決意が生まれたかのように祖父母に草子を預けることにしました。
ある意味吹っ切れたのかのように。
海に入る葉子は新しい誕生を意味したか、神の身元に行く決意になったのか
何かの覚悟があったようです。
そして、あのカフェでのラストシーンへと続きます。
それはむせぶような雨の中、幻想的な色でした。
薬を飲み続ける葉子ですが、眠りかけたかどうかというところにもやがかかり、
長い間待たせてしまったと沢木がやってきたのでした。
ついに沢木との対面。
いつの間にか周囲には誰もいなくなり
二人だけの世界で熱いキスをするのですが、これはリアルなのか
夢の中なのか・・。
夢なら覚めないでと言いたい二人の再会シーン。
待ち焦がれていた沢木が現実に葉子の前に来たのであれば
あの薬はもう遅かったということなんでしょうか?
それともただの睡眠薬か何かで、家に帰ったころに眠るための導入剤なのでしたか。
受け取り方はあなた次第というならば、
私は待ち焦がれた葉子に沢木を会わせてあげたかった。
3人の生活を始めたら幸せになじんでしまうかもしれないけれどそのための旅でしたから。
そして葉子の血を引く草子も美しいオーラを発散する子なので
それなりの生活美を醸し出すかもしれません。
そんな想像も江國さんのもつ独特の空気があるからですね。
劇中、時折、藤木さんが現われるシーンは、映像のアクセントになり
いい年齢を重ねたような印象深いものがありました。
藤木さん、大人の色香がたまらない魅力でした。
そしてりえちゃんはアップで見るとキレイさが際立ち、私は好きでした。
珍しいカップルのようですが意外としっくりきていましたね。
ドラマとしてはストーリーをもっと掘り下げて、
追う沢木と追われる葉子のデッドヒートみたいな方が引っ張ってくれたかもしれません。
面白さという点ではあまり残りませんでしたが、
リアルなものは一切排除した寓話なのですから、
まさに幻想の恋をするような気持で見るのが正しい見方なのでしょうね、きっと。
波もなく静かで穏やかな神様のボートに揺られているようなそんな気分で
見ていくドラマでした。
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