きれいごとでは済まされない現実に押しつぶされそう。

ちらちらと雪が舞い落ちてくる橋の上で車椅子の亜也は重い涙を振り切り


精一杯の笑顔に変えました。


「ありがとう。麻生君・・・バイバイ・・・」養護学校転校の決意をした瞬間でした。


瞬時に悟った遥斗。


そしてがっくりと崩れ落ち、ただただ泣くばかりの遥斗。


こんな遥斗を見るのは胸が痛くてたまりません。


粉雪のBGMがひたすら物悲しくやるせない世界に引きずり込んでいきました。


          


さて保護者会からの帰りの潮香を試合後の亜也達が目撃します。


物憂げで屈託を抱え込みながら気丈に笑顔を見せる母ですね。


先週の保護者達からのつるしあげで潮香は仕事をやめると決めたようです。


もしも何かあったとき誰も何もしてくれません。


必要なものはそのための人の手であり、人の手が借りられないなら


家族のまず身近なところから始めるだけです。


そんなことはおかしいと思いながらも現実はこんなものなのですね。


亜也の家族の絆がぬくもりに満ちているほど他者の冷たさが浮き彫りに


されて迫ってきます。


理香、かわいかったですね。一緒に歌ってほのぼのしました。


亜湖ったら、同じ高校に入って亜也をサポートすると言い出しました。


こんないい子に育てた潮香達は素晴らしい。



しかし、どれほど平穏を願っても事故は起きてしまいました。


模試の日、階段から落ちていく亜也。巻き添えで一緒に落ちるまり。


なぜいつもまりとさきだけがサポートするのでしょうか?


たまに通りかかる誰かが車椅子を上げてくれるけど隣にはいつも二人だけ。


クラスメートが友達の輪を呼びかけて亜也当番など作ったり


もっと大勢で手伝う発想はなかったのかしら?


けが人がでても知らない顔の担任にも学校のあり方にも疑問があります。


極めつけはまるで欠席裁判のようなHRが展開されました。


授業が遅れるのは困るという意見が。同情論もありましたね。


でも仲良しのさきやまりにに意見を問うのはきついことでした。


さきも疲れていたようです。


朝は皆、眠いですよね。休み時間も移動もいつも二人の手に負担がかかると


いう現実。毎日のことになればやはり時には休みたくなるでしょう・・・


病人を抱えた介護の方の話を聞くと、いつも一緒で息を抜けるときがないのが


きついといいます。そのためにヘルパーの手を借りたり、一日に何時間かは


自由な時間をとれるように制度が少しずつ整えられてきました。


でも、亜也のこの時代はまだそういう所までは気持ちが回ってないですね。


冷たいようですがはっきり言うならばさきを責められないと思いました。


しかしここで遥斗がとてもいいセリフを言いましたね。


これで日本中の涙がだいぶ癒されたのではないでしょうか。


「亜也のまえではいい顔をして、大丈夫だと言いながら


      本人がいないときに迷惑だというのはお前らずるいよ」


さらに担任にたたみかけます。


「親に先に話して外堀をうずめるやり方はきたない」


「本人にきちんと向き合うべきだった」


これらをすべて立ち聞きしてしまった亜也。凍りつく教室。


いたたまれない亜也。そして追いかける遥斗。


もう亜也も遥斗も別れを予感していたのでしょうね。


二人の生物室でのふれあいもなくなるのかと思うと寂しいです。


どんどん辛い現実がここにも押し寄せてきましたね。


遥斗におんぶしてもらいながら階段をおり、車椅子での会話がやってきました。


「ペンギンの話でも魚や犬の話して・・・」


「何もできない。俺もあいつらと同じだから・・・」


そして冒頭の粉雪のシーンへと続きました。


きれいごとでは済まされない現実に押しつぶされそうになり


亜也と遥斗の辛さが重なり、涙が溢れて止まらなくなってしまいました。


もう目が腫れて痛いです。PCの仕事をする方、あなたの目は無事ですか?



終業式。


別れの日の亜也の話はクラスメートの心に響いたようです。


泣いて泣いて・・鼻水をすする・・・けれど誰も


   「亜也・・行かないで!・・」とは言わなかったのですね。


亜也にとってこれが現実だと悟らされた何度目かの瞬間だったでしょうか。


それでも亜也が去って行く校庭にクラスメートが追いかけ合唱する。


           ・・・・「3月9日」


胸に染み入って、もう涙なしではいられないかもしれませんね。


亜也も両親も顔をくしゃくしゃにさせて、


     ・・・でも亜也の胸には遥斗の声だけが響いていたことでしょう。




本音と建て前の白々しさ。現実の前にどうすることもできない私達。


助けを必要とする人と、特に人には頼らずに生きていける人とは受け止め方に


大きな違いがあると思います。それでも誰もが優しい気持ちを持ってほしいし、


もしも、出会ったときには小さな手助けをさりげなくできる自分でいたいと


制作者側の願いを静かに受け止めていきたいと思います。







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