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対等な友達三人でハンバーガー店を運営していくという素敵な終わり方に感嘆しました。秀作!!
ラストのアルジャーノンのお墓に咲いた奇跡の青いバラはALGの青い薬と相乗させた効果があり

神秘な美しさをたたえて綺麗でしたね。

Pさんにぴったりというラストシーンで印象に残る素晴らしい映像だったと思います。

で、関係ないけどその昔、「青い薔薇」の物語を読んですっごい面白かった記憶があり

熱意満々で夏休みの宿題の読後感を書いたのに

相手にされなかった悲しい思い出だったりするのだわ^^;

再度読みたいのに内容、タイトル全部忘れてしまったのが残念で

ネットを探しまくってます。誰か~~(^^;


「アルジャーノンに花束を 最終回」

ラス前の内容は、

竹部@ハギーが咲人パパから腎臓をもらった告白と、

退行症状が現れ苦悩する咲人@山下と、遥香のおののき状態、

咲人ママとの絡み、アルジャーノンの死、などで進行しました。

で、宿題としては梨央@谷村が眠り姫状態から覚めるかどうかという点に

咲人の能力や他、望みをたくされていたわけです。


梨央は嗜眠性脳炎という病気でもあるそうで、オペをして咲人が作った薬液を注入することが

ポイントという方向になりました。

そこに母親が現れ、遥香に(自分第一にと)頼まれた件を告白しましたが、

もう一つ、父親の腎臓のことも話すのでした。

ようやく咲人に事情が呑み込めて腑に落ちた展開ですが

更に上を行く思考で、ママだって本当は(寂しさと闘っていたから)抱きしめてほしかったのだと結論。

さらっと抱きしめましたが母は号泣。Pさんもきらりと涙がこぼれてました。美しい~~。

これにて長い長い母との確執が解消。

その後、小久保と一緒に母の家を訪れ食事会をしますが

帰り際に手編みのマフラーを渡されるのでした。

ちなみに小久保は妹の花蓮にかなり接近でき有頂天で泥酔という状況。


そしてかつて竹部を糾弾したことを謝罪した咲人です。

過去の咲人のそのままでいいと言ってくれた恩人なのにひどいことを言ったと悔やむのでした。

竹部としては咲人には人の警戒心を解く能力があったと認めています。

そんな咲人だからこそ警戒心いっぱいでやってきた檜山@工藤を同室にしたと言うのでした。


咲人は遥香に告げました。

すでにβを注入した以上、急激な退行になる場合もある。

その時は遥香の感情も言っていることも分からなくなっているから会わないで欲しいと。

その現実から逃げたい遥香は茫然とするのみで思考停止のようです。

諦めないでというのが精一杯。うん・・と微笑んで遥香の前から去った咲人です。

遥香は梨央のオペさえ終えたら咲人は自分の治療にかかれると望みを持っていますが・・。


梨央父は蜂須賀@石丸を訴える方向で来ましたが

咲人の指示するオペが成功するなら取り下げるということです。

オペ前のミーティングで大勢の医師を前に咲人が説明していますが

Pさんてば、人前で話すこういうシーンが堂々と絵になり貫録がついて似合うのね。

しかしここでも途中で痛みが走り、父の幻覚が見え、先行きが不安になります。

杉野@河相には退行症状を打ち明けてましたが

もしそうなったら遥香に合わせないでどこかに隠すように逃がしてほしいと咲人は依頼するのでした。


ぽっぽろ~と柳川@窪田は檜山に真相を打ち明けました。

遥香がなぜ自分たちを拒否したのかという点。

咲人の退行が始まっていると言う現実とともに。

柳川は昔の咲人の方が好きだと言い、檜山はようやく状況が読めたのでした。


ママから渡されたマフラーを広げまだはっきりしているうちにと咲人は手帳にメモをつづります。

ママにあいにいかないで かわいそうだから

しゃちょうさんにあいにいかないで ひどいことをしたから

はるかにあわないで・・・


そこに蜂須賀がやってきました。

ALG薬を持ってきて試すように言いますが、

もう一日時間があれば・・という咲人です。

咲人は超知能を得たときにあやうく人を見下す人格になるところだったと告白。

しかしそれは今はないという蜂須賀。

人は知能の高低に関係なく愛に満たされていたならば人を傷つけることはないという咲人の結論です。

本当に愛し愛された記憶のある人は人を傷つけず世界は穏やかだと。

それを教えてくれたのは遥香・・脳裏を遥香がよぎりました。


一方で、遥香と咲人ママ。

もし無理なら別れて忘れればいいというママ。

多分覚悟がいるの。

母親になるのもずっと好きな人を愛し続けるのも。

突き放すようだけど、忘れて離れるか、すべてを受け入れるかどちらかね。

ただ・・その人が誠実なら本当はもう一つあるのかもしれない。

もうひとつ・・?


梨央のオペは退行、幻覚に倒れる咲人の指示を待つタイミングがありましたが

無事に終了。

咲人は夢の中で遥香との幸せな記憶をたどりました。

はっとしてそこで手帳に続きを書きます。

はるかにあわないで・・あいしてるから

震える手ですが、幻覚のお父さんが一緒に手を添えてくれるのでした。

二人は同じDNAで自分を犠牲にして他者を助ける崇高な精神を持ち合わせていたのです。


梨央は目覚めますが、咲人は元の咲人に戻ってしまいました。

咲人のもとに走る遥香と咲人はすれ違うのですが振り返って遥香のイヤリングを返しました。

あの天使のような微笑みを見せながら

その様子に泣き崩れる遥香です。


黄色のバラを持って檜山は梨央に別れを言いにきました。

絵本の世界はおしまい。

住む世界が違うと言う現実をしっかり生き抜いていかないといけないということ。

一方で、柳川も舞と別れることに。

別れは口移しのシャンペン。


蜂須賀は自分に毒を注入するところでしたが阻止されました。

咲人がこうなる蜂須賀を予測して杉野に指示を出していたのです。

誰かのために新しい研究をはじめることを支えると皆が蜂須賀を応援しました。


すごい(^^;)フォームで走る小久保は対等な友達・・とよびかけ

それに答えた柳川と檜山。

二人は花屋を辞めてアルジャーノンのGPSをもとにあの深い森にやってきました。

そこにはママのマフラーをまきつけた咲人が眠っていました。

手帳には

あるじゃーのんのおはかでたいとうのともだちをまってるというメモが。



2か月後

遥香は迷子の子供にじゃんけんぽん、あいきょでしょと遊びます。

その人が誠実ならもう一つある・・咲人母の言葉が思い出されます。

今一度離れても、いつか私に覚悟ができれば・・・。

咲人とペアの時計を見ながら笑顔になるのでした。


海辺でハンバーガーの店を開いた三人。

咲人が美ルアーとなって女性たちをつれてくるため売上は上々のようです。


アルジャーノンのお墓には青い薔薇が妖しく咲いていました。

***

腎臓の件は自分や家族を犠牲にしてまで行うのが正しいのかという疑問はまだくすぶっていますが

そのおかげで咲人は理解ある竹部のもとで過ごせたという幸せがありました。


世界の平和は、愛された記憶があれば保てることが可能だという咲人の結論が

このドラマの結論となっています。

確かに、小さいころに両親にしっかりと愛された子は気持ちが安定しているかもしれません。

でもそれが正論かどうかは個人差があるのでそこには限定しませんが。

ただ、「愛」は人を良い方向に変える大きなエネルギーがあるというそれだけは言えると思います。

自分を犠牲にしてまで、というのは行きすぎとはいえ、

人は誰かのために役立ってこそ生きている実感があるということも言えるのでしょう。

先日、投資で巨万の富を得た若い人が自分の為だけでは空しくなったということで

地域の発展に尽くすようになりそこで生きがいを感じたと語っていました(実話)

翻ってドラマでは母に拒絶されながらも、父の愛は

天使のような咲人にしたという大きな愛の循環がありました。

そこで出会った遥香も咲人の愛らしさに打たれやがて人としての愛に発展していきました。

そして遥香を愛したことで咲人も人を見下す自分を嫌悪し、

さらに超知能の神のような高みの境地に上っていきます。


遥香はもとに戻った咲人を戸惑いの目で見ましたが

覚悟ができたらもう一度出会い、新しい愛を紡ぐということなのでしょう。

ラストに見せた笑顔はその覚悟の時が来たという微笑みだったのかもしれません。

何しろ二人はペアの時計をまだしていましたからね。


もう一つ大事な対等の友達。

これがこのドラマでの重要なモチーフだったのは人間関係のトラブルには

もっともこれが多いからかもしれません。

人は生まれながらに格差があり、

人が複数集まればそこには必ず優劣の感情が芽ばえるわけです。

ドラマラストでは三人ともに対等な関係になっていましたが

それはPさんのような愛らしさがあふれるキャラだからかもしれないですよね。

現実には難しいケースですが

そういったありふれた感情をしっかりと取り上げたと言う点で賞賛に値すると思いました。

温かいドラマに仕上がったのもスタッフと出演者が「愛」のエネルギーで作り上げたからですね!


そして、この咲人のキャラの難しさをきちんと消化したPさんに私は拍手を送りたい。

進化していく過程と退行の時の変化など、セリフがなくても眼光の強弱や背中での演技も

すべてがきちんと計算されていて、

「覚悟」を持って引き受けた役柄だったと推測できました。

Pさんが神のように美しい人であるため、どのシーンを切り取っても輝きますが

そこには賢さがしっかりと詰まっていました。

こんないいドラマにしてくれてありがとうと言いたい気分です。


そして私のところに訪れてくださったみなさま、

いつもいつもいつも・・ありがとうございました!

アクセスにびっくりして腰ぬかして・・そして心から感謝しています!!

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