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終わり方で印象をがらりと変えた対照的な二つのドラマでした。
ドラマは最後がすべてだと言うことがよくわかった最終回。

さらに脚本家を選んでレビューすることこそ大事だということを骨身に染みて感じました。

感想を。


「はじめまして、愛しています。第9話」

ラストシーンで、志田ちゃんが衝撃の告白してから白けて白けて引いてしまいました。

こうなる伏線を張っていましたよね。

志田ちゃんと富田祖母二人に夫が存在しないと言う点で、

さらに志田ママがゴヤのおぞましい絵本ばかり見ていたと言う点で。

富田祖母に娘と夫の関係知らなかったのかと問うてもスルーするのでしょうね。

あの祖母が高らかに笑い上げるそれは他人から付け入れられないためのバリアーだったということでしょうね。


このドラマのテーマは「特別養子縁組」だったはずで、

最も大事なのは「子供の幸せ」だったはず。

その視点だけでドラマはできなかったのでしょうかね?

主役はハジメちゃんであり、尾野マチさんでも江口でもないのに。

これでは二人の養子になるために無理やりハジメちゃんをそういう出生にしたという小道具感が否めません。

本当に心底嫌な脚本。この人を嫌いだと公言する多くの方が存在する理由がよくわかりました。

もちろん不幸にして出生してしまう例はあるのだと思いますが、

それだけで相当な重要な啓蒙に値するテーマであり、きちんとレポートしていく大切なものであるはず。

優しい視線で救っていかなければならない当事者をおきざりにしたとんでもない脚本だったとしか言えません。

真相の重大性から目をそらし、志田ちゃんの感動の演技にする理由付けにしてはなりません。

それにしてもがっかり・・

ずっとハジメ君の幸せを願ってレビューしてきてこんなに腹がたったことはなかったです。

二度とこの本の人のドラマは取り上げないと決めました。

私は、ハジメちゃんがオノマチ夫妻に引き取られない方向であっても

ピアノの道を得て成長し、成功すると言うような終わり方を望んでいたので

この子が自分の出自を知った時の苦しみをどうしてくれるんだとがっかりすぎてどうしようもなかったです。

何のために音楽家の追川やオノマチのピアノだったのか。

ハジメちゃんがピアノで悪ガキどもをまとめた途中までが良かっただけに

最低の終わり方をしてくれた。最低のドラマでした。

ハジメちゃんを演じた横山歩君だけに敢闘賞さしあげたい。



「HOPE~期待ゼロの新入社員~第9話」

一方でこちらのドラマはずっと会社の印象が悪くて、とっつきにくかったですね。

毎回、中島君がいい働きをして良い方向にひっぱってくれるのですが

必ず悪い雰囲気にひっくりかえしてしまうのね。

上司も人間としてひどい人ばかりだし、会社の体質も古いし、

皆底意地悪いし、しかも陰湿で良い点がどこにも見つからなかった。

とにかく異質であり、違和感でした。

日本の大手がこんな無茶苦茶陰険ではないというのは知っていたから見れたのであり、

原作が日本のモノじゃなかったと言う点でも、まあそれならいいかという逃げ道もあったのよね。

でも最終回は大逆転ホームランという感じ!

このドラマの唯一の救いは営業3課で、エンケンさん演じる織田課長の気持ちの良さでした。

この性格の良さで最後は自ら辞めていくわけです。

ラストでは、

エンケンの奥さんが子供が三人もいて大変だと言いながら

今のうちに会社の割引で家電の買い替えするという容認がでてきて

すごくいい奥さんだったことがわかり、ほのぼのしてました。

きっとこの奥さんも家計助けて苦労してくれたのかもしれないですね。

一年後に織田課長が自分の小さい会社を立ち上げて

一ノ瀬(中島)と山内圭哉を呼び寄せ、三人で事業を始めるという理想的な終わり方。

最初は給料も出ないかもしれないと言われても

織田課長の下ならもう一度仕事したいと思えるようなそんな上司だったのも幸いしました。

あと、山内さんのかつらもちょっと笑えたのが良かったかな。

それにしても今までかつらだったなんて全然わからなかったのに

みんな知ってたなんてそんなバカな・・・


日常をすり減らして過ごしているんだからせめてドラマはほっとできるものがいいですよね。

最後こそ希望で終えたと言う点でこのドラマは良いドラマに変貌した瞬間でした。

商社間の取引は普通にできるはずだけど裏で画策とかあって上手くいかないってこともあるのかな?

エンケンさんの会社を大きくしていくそんなSPドラマがあればいいなあってところです。


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