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実はこの映画は見てないです。主演が阿部寛と竹内結子なのは本の表紙に出てるので

わかりましたが、最後までこの二人が誰の役なのかも分からないくらいでした。

世の動きから遅れています。すみませぬ><



で、旅のお供にこの本を買いました。文庫本になったので買いやすかったのと薄くて持ち運び易いと

いうただそれだけです。もちろんずっと読んでみたいと思いつつ、日々に忙殺されてなかなか

手が出なかったので、こういう時がチャンスだからなんですね。

それと「医龍」で「バチスタ」の心臓手術のこともインプットされていたのも決め手になったので(笑



語り手は田口公平です。

この人は万年講師という能力があるのかよくわからない自己紹介ですが、ポジションとしては

なかなかいいところに目をつけています。

てか、病院内で自分から上昇志向を振り捨てて自分の居場所をさっさと見つけてしまうという

手際のよさは逆に羨ましいものがあります。

医学部を卒業するときの口頭試験で簡単な問題に答えも呆れるほどの単純さ。

留年まっしぐらなはずだったけれど卒業させてくれたのが高階現病院長。

なのでこの人には一生頭があがらないという縁があります。

田口は血を見るのが苦手なために出世を早々とやめてしまったという普通のぎらぎらした野望連中と

は違う生き方を選択しています。そして誰も知らない病院内の部屋を見つけ出してきてそこを自分の

居場所として不定愁訴外来という看板を掲げました。

不定愁訴ってはっきりしない病気というか、病気とは確定できないけど本人の具合悪さの訴えみたい

なもの。各診療科でもてあました患者をこちらで面倒みるということです。別名、愚痴外来。

心療内科とちょっと似ていますね。同じなのかもしれませんがとりあえず神経科ではないです。

ほぼ一日に5人診たらいっぱいになるという一人が1H程度ただしゃべり続けるのに辛抱強く付き合う

ような診療です。訴えを聞いてもらっただけで患者のほとんどはよくなるようですね。

そういった自分のテリトリーを確保して日々をのんびりすごしている田口のもとに高階病院長じきじき

に依頼をしてくるのでした。

ここからが本題。

それはチームバチスタのオペに術中死が3例立て続けに起こったということ。この怪現象を解明して

ほしいというもの。このオペの中心になる医師は桐生ですが、実は桐生の依頼です。

読み進むに連れてわかってくるのですが、桐生はかなり高潔な医師です。

そしてオペ実績も成績もかなりいいようです。ところが最後のところで3人が死亡してしまった。

十分な技術とチームとしての完成度を併せ持つのになぜなのか?

そこにあるのは事故か医療過誤か殺人かという疑問がふつふつとわいてくるわけです。

それを解明する役目が田口にふりかかってきました。



そして一人ひとりに面談を行い、それぞれのレポートができていきます。

彼らの印象を動物に例えたり、名前の由来を聞いたりするところなどもなかなか面白いです。

また、オペも見学しています。田口自身が血のでるオペを苦手としているようでしたが、

桐生の技術には見とれるほどの魅力を覚えたようです。しかしこのオペでも患者の術中死に至るとい

う結果になってしまうのでした。目の前で患者が死んでいくというのに原因が分からない。

死亡した患者を本来なら解剖できればいいのですが家族の認可が下りないのですね。

これ以上遺体を傷つけたくないという思いがある以上それ以上強くいうことができない。

こうして、死亡原因がうやむやになってしまう。

いや、表面的にはオペに耐え切れなかったということになるんでしょう。


そしてギブアップした田口のもとに厚生省から白鳥がやってきます。

この白鳥がまたかなりの人物。本人曰く窓際官僚だそうです。田口と似ているがキャラが違う。

田口が静で穏なイメージならこちらはあくが強く、しかも精力的なイメージを抱かせます。

そしてもう一度それぞれのチームのメンバーと面談してみる。

そこからわかってきたものがあった。


この白鳥が名前の優雅さとは裏腹にまるでゴキブリや烏のような黒さを喚起させるので面白いです。

初めのうちこそ邪魔臭い相手として見てしまうのですが、

この人が登場してからの面白さはぐんぐんとページの進む速度が速くなるのでよくわかるんですね。

つまりそれだけ魅力が詰まっていたというべきでしょうか。


そして最終章。田口に白鳥から絶対にオペをさせないでほしいという電話がかかってきます。

ところが患者が予定より早く発作を起こして緊急オペをする羽目になってしまう。

どんなに田口が頑張ったところで阻止できなかった。

そして再びの「死」が訪れます。

ここに白鳥が現れ、ある提案をして死亡原因が確定。

誰の仕業か、それがわかりました。



そこから先は謝罪会見だのなんだのとお決まりの茶番劇。

だけど、それがシナリオどおりであったようでなかったり。

けっこう田口が脳みその回る人であることがはっきりします。





高階病院長が田口を卒業させてくれたのは温情だったのか?

なかなか気の利いた答えが出てきました。

別に温情でも何でもないと院長はいいます。

ちょっとぐらい知識など足りなくても実務でそんなものは補える。

卒業させることで自分も長く田口から感謝されるし大学も助かる。

田口はそこそこの医者になり世の中の幸せを少し増やしている。

私の裁量一つで誰も損もしてないし、みんなハッピー。

この部分でなかなか食えないと思った病院長が急に垣根を飛び越えて身近にきましたね。

田口はいい上司に恵まれたということなんでしょうね。





とにかく面白かったです。

映画でこの面白さが全部入り込んでいるでしょうか?

言葉遊びというか、心理戦の面白さというか。

映像になったら消えそうな気がしてなりません。

もう上映は終わったと思うけど、いつかテレビに来たら比較してみたいですね。

誰が田口なんでしょうか?

田口の魅力が全部入ってる映画だといいなあ・・・

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追記

白鳥が阿部寛で田口が竹内結子だそうですね。

白鳥のキャラは確かに阿部さんだったら怪演できそう。

でも田口は男性だったのに・・・。

男性が上昇志向を振り捨ててあの人間関係を築くから面白かったのにな・・・。

どんなセリフが飛び出すのかかなり気になってきました。


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