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06/18/2008 おせん 第9話
今回は最終章の前編というところでした。ヤマジョウの本枯節が残るかどうかの瀬戸際です。
一升庵の門前に停まっているパトカー。なんと、おせん(蒼井優)が、殴打事件を起こしたという。馴染みの乾物屋で、入院した店の大将(久保酎吉)の代わりに店を切り盛りする息子(山中聡)が、作る手間が全く違う「本枯節」と「荒節」の区別は客にはわからないと言い切り、適当な商売をするその姿勢に思わず手が出てしまったのだ!

 その店の鰹節の仕入先で、静岡の焼津にある「ヤマジョウ」が本枯節の製造中止を決めた。おせんは生まれたときから「ヤマジョウの本枯節」で育ってきたのだ。その味が消える・・・。いてもたってもいられなくなったおせんは江崎(内博貴)と共に焼津に向かうことに。

 「ヤマジョウ」の社長(夏八木勲)は、鰹節の天才職人と言われた「藤坂二郎」の背中を追って本枯節作りに打ち込んでいたという思いをおせんに打ち明けながらも、もう妻と工員に無理はさせられないと告げる。
 矢田(加藤雅也)という男の会社・エンプールが鰹節パックの大工場を作るので、その下請けを、と勧められているようだ。「ヤマジョウ」は借金に苦しみ、従業員たちの生活を守るためにもそれ以外、他に選択肢がないというのだ。

 時代の波に消えゆく運命のようにもみえる「本枯節」。
 どうしていいかわからないおせんの側で、留吉(向井理)も鰹節に対しては大きなわだかまりがあるようにみえる。実は、留吉の実家は鹿児島・山川の鰹節工場だという・・・。
 そんなある夜、おせんは常連客から矢田が「カツブシ王子」と呼ばれ、彼の父が有名な「鰹節職人」藤坂二郎だったことを知る。

 自分には何も出来ないと悩んでいるおせんに、江崎は「一升庵を守るためなら何でもするのがおせんさんの仕事。必死で一升庵を守ろうとしているとは思えない」と言ってしまう。
 翌朝おせんは、矢田にヤマジョウの件を考え直して欲しいと告げに行く。「あなたのお母さんが誇りだと言った、その本枯節がこの世からなくなってしまっていいんですか」と。矢田は静かに怒りを見せながら「それは私のせいではない。時代の趨勢。大衆の嗜好。日本という国がおのずからそれを求めたのだ」「私の中で、本枯節は藤坂二郎で終わったのだ」と言い放つのだった。

 一升庵ではヤマジョウの社長夫婦から、最後に自分たちが作ってきた本枯節で作った料理を味わいたいと予約が入った。2人を迎えたおせんは矢田が藤坂二郎の息子であった事を告げ、矢田に余計なことをしてしまった、契約に悪い影響があったら申し訳ない、と詫びる。自分もきっと同じ事をしたからと、ヤマジョウの社長は微笑むのだった。

 そして、鹿児島で有名な鰹節そのままの味を味わえる「茶節」を出すため、留吉が給仕を申し出ていた。
 「鰹節はかきたてをとっとと喰うのがいちばん美味いですから」
 おせんは、丁寧に丁寧に本枯節を鰹箱でかく。大女将(由紀さおり)に5歳の時から教えられたように・・・。
 おせんにかきたての鰹節を出された社長は、涙ながらになんでこんなにうまいものを皆が食ってくれねぇのか・・・とつぶやく。

 給仕を手伝っていた留吉が、自分の父は本枯節を作っていたが、借金が膨らんで削りパック工場に転換したと話し始める。生活は驚くほど楽になって家族を守るために本枯節を捨てる決断をした父を恨んではいない、しかし父親の自慢だった本枯節を作らせてあげられないことが寂しい、二度と「うちの父ちゃんは日本一の鰹節作ってるんだ」と言えないのが悔しいと・・・。その話を聞きヤマジョウの女将(李麗仙)はもう一度なんとかならないかと言葉を詰まらせる。うちの鰹節は、私と、工場のみんなの誇りなのだと・・・。

 おせんは意を決し「この味を舌に刻み、受け継ぎ、繋ぐ―、それが女将の仕事だと先代より教えられました。それこそが私の生きる意味だと友に教えられました。そしてそれは一升庵を繋ぐ事。これだけの香り・味・仕事・心意気、一升庵200年の暖簾に誓い、わっちが継がせていただきます!」と言い切る。
 おせんは契約の際、矢田守を一升庵に招き、矢田の舌の記憶に訴えてみるというのだが・・・。
以上HPより引用



本枯節というの知らなかった。みんなひとくくりに鰹節だと思ってますよね。

荒節は鰹を燻して乾燥させたもの。燻して乾燥を繰り返して約ひと月ぐらいで完成。

本枯節はこの荒節に5~6回カビをつけて天日にさらしたもの。

本枯節は完成まで半年かかるそうです。手間のかかるものなんですね。

商品として「かつお削り節」が荒節。「かつお節削り節」が本枯節。

詳しい留さんでしたが実家が鰹節工場だったのでした!!


舌の記憶は10歳までに作られる。10歳までに美味しいと感じたものを舌は生涯追い求めるとか。

おせんちゃんにとってはヤマジョウの本枯節が舌の記憶なのでした。


静岡の焼津。潮の香と鰹節の香で世界一贅沢な深呼吸だそうです^^

鰹節作りの工程をみていると気が遠くなるほど手間がかかって面倒です。

ここまでしてようやく出来る鰹節に尊敬してしまいそう。

「もう許してや」この言葉に工場を維持していく大変さがにじみ出ていました。


エンプールの矢田が加藤雅也でした。

今は機械も優秀だという矢田。なんとなく嫌味さが出ています。

たぶん、ヤマジョウの社長はたとえ資金があったとしても手作りにこだわったということを見抜いています。

社長が工場を引き渡したとしても、隅っこのほうで本枯節を作らせて欲しいと願うが、嫌ならやめて

いいとけんもほろろです。冷たいねえ。

おせんちゃんも力足らずで帰ってきましたが、清二さんは本枯のよさを伝える料理を作ることで

世の中に広めるだけだと言っています。


お客で来たエンプールの部長に矢田の事を聞いてみたら「かつ節王子」と呼ばれてるらしい。

社長にじきじき任されてるほどのやり手。しかも鰹節職人の息子だと聞いてしまいます。

なんとヤマジョウの社長が師と追いかけていた藤坂二郎の息子でした。

何か理由があるのかも?


留さんは借金の恐さを知り尽くしているみたいです。下手に動いて工場売却がおじゃんになったら

それこそ工員たちの雇用も、ヤマジョウの借金もふいになるので勝手なことはできないと言います。

しかしよっちゃんは、おせんちゃんが何もしないのが歯がゆい。

おせんに向かって「必死で一升庵を守ろうとしてない」と断じてしまいます。

とにかくヤマジョウの社長にどこか隅っこででも本枯節を作ってもらいたいと言うのでした。


翌日おせんちゃんはエンプールの矢田のところにでかけていきます。アポもとらずに行ったので受付

に相手にされてませんが本人を見つけておいかけました。

墓参りをしている矢田。矢田は父親の藤坂二郎は鰹節の天才でも人間として最低だったというのでした。

ただ母が藤坂を誇りに思っていたから墓守だけはするという程度だと。

おせんちゃんはお母様の誇りであった本枯節がなくなってもいいのかと問いますが、

それは自分のせいではなくこの国の嗜好の変化だからしょうがないのだというのでした。


そしてヤマジョウ夫婦の予約。自分達の本枯節の料理を最後に食べたいという希望です。

茶節を持ってきた留さん。おせんちゃんが突然土下座です。昨日、守さんに・・・・。

明日の契約に不利なことがあったら自分のせいだというおせんちゃんですが、もしも藤坂の息子

だと知ってたら自分も同じ事を言ったと寛大なヤマジョウ社長。

おせんちゃんは5歳から母親に仕込まれたように鰹節を丁寧に削っています。

削りたてを食べておいしさに夫婦はニコニコ。

おせんちゃんも母から味をつなげといわれたことを思い出しています。

留さんのお父さんも本枯を作っていたと語りだしました。日本一おいしいと子供のころ自慢していたと

いう。でも本枯を捨てて削りパック工場に変わった。生活は楽になり父親は外車に乗ったとか。

父親を恨む気持ちはないけど、だけど、二度と「日本一のかつお節を作ってる」と言ってやれないのが

悔しいと。ヤマジョウの奥さんは何かいい知恵は無いかと聞きます。

社長は工場の誇りなんだといいました。

おせんちゃんは「つなぐ」ことが仕事だと先代女将から受け継いだと話します。

この舌に味をきざみ、受け継ぎつなぐ。それが女将の仕事だと教わったといいます。

この味をつながせていただきますとおせんちゃんはゆっくりとお辞儀をしました。


よっちゃんが以前いたお店で新パフォーマンスを教えています。

削りたての鰹節と麦味噌にお茶を注ぐ。見た目も味わいも和風でステキ。

一見地味だけれどこれは受けるんでは。

よっちゃんは何度も「ヤマジョウの本枯節」と売り込んでいました。


一升庵では、契約の際に矢田にお料理を出すと言っています。

藤坂の本枯で育った矢田は強烈に舌の記憶を求めているはずだというのでした。


同じ頃、料理屋の板前が自分の鰹節は本枯しか使ってないと自慢しますが、矢田はお吸い物を

食してすぐにその本枯は2番までしか天日にあててないとズバリ当てています。

枯れ具合も不十分で魚くさい。こんなモノがまかり通るくらいならいっそないほうがいいとまで言って

いますが、そこに社長がその通りだと現れました。

慌ててかつお節の一片をポケットにしまった矢田です。

しかし、この社長は料理に血道を上げるのは愚か者だと言い放ってます。


おせんちゃんは本枯節をたいせつそうに見ていましたが・・・。

次回最終回。


**************

この社長も日本の味わいを消そうとしてるのがわかってないんですね。

おせんちゃんの本枯料理でがつんとニッポンの魂を揺り動かしてもらいたいものです。


今週はよっちゃんが茶節のご披露してました。

お茶担当だけにお茶をいれてのパフォーマンス。

簡単ですがおいしそうでした。


鰹節は削られたパックになってるものしか使ったことないですわ。

でも鰹節って大好きよ。

そのままおやつ代わりに食べてもいいのよね☆


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