犯人に告ぐ。お前の逮捕は時間の問題だ。逃げようと思うな。失踪した人間は真っ先にマークする。
絶対に逃げ切れない。俺は必ずお前を追いつめる。俺だけじゃない。日本中の警察官が地の果てま

でお前を追い続ける。芝居はもう終わりだ。お前が書いてきた手紙にはまともな主義も主張もなかっ

た。お前は愚かで最低の人間だ。俺はそういう人間をもう一人知っている。誘拐ゲームの挙句に子供

を殺し自分が神にでもなったかのように手紙を送りつけてきた男がいた。そいつは6年間自分の罪に

慄き、最後は自ら命を絶った。俺は絶対に許さない。

お前は必ず司法の場で正義の下に裁かれる。

その日はすぐそこまできている。

今夜は震えて眠れ。


ノンキャリアながら警視として、神奈川県警本部管理官の地位にあった、主人公“巻島史彦”は、とある誘拐事件の捜査ミスの責任を負わされて捜査会見を行うが、上層部の指示により過失を一切認めなかったため、マスコミの激しい攻撃に晒された事から逆切れし、足柄署に左遷された。

6年後、「バッドマン」を名乗る犯人による連続幼児誘拐殺人事件の捜査が難航。警察や自分に批判的なマスコミ関係者を嘲弄するメッセージを送る犯人に対する世間の怒りは、警察に対する非難となって現れていた。この事態に危機感を持った県警上層部は、捜査責任者がマスコミを通じて目撃情報を求めると共に、犯人自身に呼びかける「劇場型捜査」とも言うべき起死回生の策を取ることとし、巻島がその責任者として呼び寄せられる。 巻島はニュース番組に出演し、犯人に同情するかのような発言をしてメッセージを求めるが、数百通もの自称「バッドマン」からの手紙が寄せられるものの、犯人しか知らない情報を記載したものは一つとしてなかった。世論は犯人を英雄視するものとして批判、「特ダネ」をもらえなかったマスコミもこれに同調。巻島は、捜査本部においても孤立。試みは失敗に終わったかに思われた。 だが、ついに「バッドマン」本人からのものと思われる手紙が届く……。(wiki)


原作は夏ごろに読んだのですが、テレビに映画がやってくるなんてほんとタイミングが良かった^^


ミステリーとしては犯罪の軌跡を描くこともなく、犯人の心理描写も、行動描写もなく、

ただひたすら警視巻島史彦@豊川悦司の動きと葛藤。

そして警察内部、周囲の人間模様が描かれています。


犯人は第一の殺人も第ニステージの連続殺人も若い男であり、性格異常者。

そして被害者が幼児の男の子であることが共通していました。

新しいタイプのミステリー。

犯罪捜査が「劇場型」というこれまた新鮮なものを出してきたのが話題をさらいました。


原作を読んだとはいえ、脳みそすぐ右から左ですもんで、映画をみながら

ああそうだった~そうなのよ~といちいち思いだしていたんですが、

展開が分からないほうが絶対に楽しめますよね^^


巻島警視が災難だったのは誘拐された子供が殺害されたあとのインタビュー。

マスコミの集中非難を浴びながらもかろうじて報告を終えたものの、

最後の退場の時に奥さんが瀕死の状態にあることを言ってしまい、これがますます非難を呼んだ。

警察官だって人の子であり家族がいるのに、事件が最優先となり、

個人の事情はこの際、かえりみられることはありません。

大きな失態をさらしてしまいました。

そしてそのまま足柄に左遷。

心臓病のリスクを抱えながら子供を産んだ奥さんでしたがその後は経過もよく子供も順調に育って

いるようです。足柄という場所も良かったようです。

まずは巻島家は安泰というところです。

そこでの上司、津田長が巻島を認め、立ててくれたところが見えています。

そして、6年後、再び連続幼児殺人事件が起こった。

これを機に東京に呼び戻されます。


BADMANを名乗る犯人にテレビから語りかけ、メッセージを求める。

これが劇場型。

時に巻島はテレビ映りもよく、ほぼタレント並みの扱いです。

警察内部の上司という立場にいる植草課長が書いたシナリオどおりに話すはずだったが

独走して自分の言いたいことを言っているものだから、警察内部でも評判が悪い巻島。

何かと巻島の足を引っ張る植草でした。

ただ一人、足柄から一緒に上京してくれた津田長だけが

心許せる確かな警察仲間であり仕事のできる上司でもありました。


そしてついにBADMANからの手紙が届く。

その後に、我こそがホンモノのBADMANだという手紙がやってきます。

実は最初の手紙は本部長が出したもの。

その時に掌紋がついてしまったという失敗があったのですが

この掌紋がのちにダミーとして役に立つことになります。

植草が内部の誰かが出したものだと想定して

警察の皆の掌紋をとって調べているという馬鹿げたことをしています。

事件捜査ではなく、ただ内部の人間関係を混乱させるだけの矮小な男。

巻島だけが脚光を浴びるのが許せなかったのか?



犯人にとっての失敗は大事な手紙を本にはさみぼけーっと歩いていたこと。

ぶつかってきた小学生の子供達によりその手紙は宙に舞い、そして高架線まで落ちていきました。

拾いにいけるところでもなく、たまたま、誰かが拾ったというのが運命を分けました。

津田長が推理を展開しています。

いつもなら渋谷から投函している手紙が、今回はその沿線にある駅のあたりで発見された。

犯人はこの地区に住む人間に違いない。



テレビで巻島は訴えました。冒頭のセリフがそれです。

犯人に告ぐ。俺はお前を絶対に許さない。必ず追いつめ逮捕し、司法の手で裁く。

今夜は震えて眠れ!




そしてローラー作戦が敢行されました。

掌紋をとるという名目の上に住民の協力を得る。

実のところ掌紋はこの際関係なく、何らかの理由で拒否したり怪我をした人を対象にする。

さらに犯人はエンジ色とカーキ色を間違って認識しているという秘密の情報がありそれを確認する。

この2点での住民をしらみつぶしに当たっていくことになりました。

アイドルのポスターをあげてネクタイのカーキ色ということで反応する人が該当するはず・・・。


その指揮を執る巻島のもとに、なんと息子の一平誘拐の電話。

新宿に呼び出され、すぐに横浜に走らされます。

6年前の誘拐事件の犯人と同じことをしている今回の犯人。

その犯人は、6年前、子供を誘拐され殺された被害者の父親でした。

巻島がこのところテレビでしたり顔でBADNAN相手に喋ることに対して募る反感があった。

一平を誘拐することで巻島にも自分の気持ちをわからせてやろうと思った。

動機はそんなところです。

一平を取り返したものの、相手に刺されて倒れてしまう巻島。

こんなところに、BADMAN逮捕の報が入ってきます。

薄れゆく意識のなかで、

一平誘拐犯をわざと20歳代の男と全く違う人物にしたのは

6年前、この人の子供をみすみす誘拐犯に殺させてしまった贖罪でしょうか・・・。

父親として子供を失う辛さを改めて噛み締め、感じるものがあったのでしょう。

のちにこの一平誘拐の父親も自首してきたということでした。





事件は犯人逮捕によりまずは集結。

しかし、警察内部の出世だとか人間模様は相変わらず醜い。

こんな場所でも巻島は超然として自分の捜査を続けられるようにひたすら祈るばかりです。




もしも映画、初見だとしたら、人間関係や事件のあらましなどを理解するのは難しかったかもね。

それに途中まではやや退屈な気もしないでもありません。

うちのテレビが悪いのか画面が暗くて人の顔が判別しにくいのも難点でした。

しかし、後半、45分ぐらいかな・・そのあたりからちょっと面白くなります。

そしてぐんぐん引き込まれる。

やっぱり映画ですから、引っ張ってほしいもんね。

豊川さんの巻島警視がはまり役でした!

「今夜は震えて眠れ!」なんかこの人がいうとかっこよくて震えますね^^





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